Bamboo Princess 3【ツイステ】 (ページ40)

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＊ページ40

『見た目もしっかり気を使い、食事処での争いは一切禁じて。

お主には人の魔法を奪わなくても、素晴らしい所が沢山あるではないか。

妾はあんな商売をするアズールより、コツコツ努力をするアズールの方が好きじゃよ。』

なんて微笑んでやればアズールは、タコ壺の中から少し顔を覗かせて

ア「努力する僕が…好きなんですか…？」

『…？ああ、好きじゃよ。』

「そうですか…///」と少し頬を赤らめて…そして

ア「相変わらずマユには勝てませんね…。」

『…妾に勝とうなど、１００万年早いわ。ふふ。ほら、アズール。一緒に帰ろう！』

妾がタコ壺に触れるとパリンッという音が鳴り、粉々に砕け散った。

中から出てきたアズールに手を差し出すと、しっかりと握り返してくれた。

ア「ほら、帰りますよ。…僕のマユ。」

『え？なんか言ったかぇ？』

ア「あっ、い、いえ！なんでもありません！」

『そうか？よし、なら行くか。』

光の射す方へ、アズールの手を引きながら走り出す。

ア「ちょっと！走らないでくださいっ！」

＊＊＊

＿オクタヴィネル寮

ア「……ハッ…。」

フ「あ、目ぇ覚ました。」

ジェ「アズール、この指は何本に見えますか？」

ア「８…本？」

ジェ「うん。まだ気が動転しているようですね。でも、よかった。

なんとかブロットの暴走は治まったようです。」

レ「…ったく、手こずらせやがって。」

ラ「いやいや、レオナさんがそれ言っちゃだめっしょ。

それに頑張ってくれたのはマユなんスから。」

ア「…！マユ、マユは？」

『ここじゃよ。』

アズールの傍によると、妾の首元をなぞった。

ア「僕は…一体、なにを？」

ジェ「魔法の使い過ぎでオーバーブロットしてしまったんです。

覚えていませんか？」

フ「僕に力をくださいよぉ～～って泣きながらみんなの魔法吸い上げてさぁ。

ちょ～ダサかった。ちょっとゲンメツ。クマノミちゃんのこと傷つけるし。」

ア「そ、そんな…僕が暴走するなんて…。信じられない…。これも、僕がやったんですか、？」

妾の首に残る跡を見て、アズールが言った。

『ん？ああ…そうじゃ、でも、大丈夫。気にするでない、ふふ。』

優しく頭を撫でてやると、また目尻に涙を溜める。

フ「あれ～？アズール、ちょっと涙目になってね？」

ジェ「おやおや、泣き虫な墨吐き坊やに戻ってしまったんですかね。」