Bamboo Princess 3【ツイステ】 (ページ35)

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ア「っ…気づいてたんですか…！？なぜだ、なぜ僕の邪魔ばかりしてくる！？

イソギンチャクから解放したって何の得もないだろう！？」

レ「それについては、俺も同感だな。…そこでだ。なあ、アズール、俺と取引しようぜ。」

ア「…は？」

レ「この契約書をお前に返したらお前は俺に何を差し出す？」

ア「な、なんでもします。テストの対策ノートでも卒業論文の代筆でも、出席日数の水増しでも、なんでもあなたの願いを叶えます！」

レ「なるほど、実に魅力的な申し出だ。」

ア「なら＿」

レ「だが…。悪いが、その程度じゃこの契約書は返してやれねぇなァ。」

ア「…えっ？」

レ「俺はな、今、ユウに脅されてんだよ。契約書の破棄に協力してくれなきゃ、毎日朝まで毛玉と一緒に部屋の前で大騒ぎしてやるってなァ。」

ア「は…？」

『ふふ。あやつらそんなことを…』

なんと面白い脅しじゃ。素晴らしい。

レ「お前にオンボロ寮取られちまったら俺が寝不足になっちまう。

アイツらにサバナクローから出て行ってもらうためにも、契約書(コイツ)は破棄させてもらうぜ。

それに、俺はこいつが居れば並大抵のことなら楽しめる。」

妾の肩に手を回し、レオナは笑った。

軽々と嘘がつけるものじゃ、まったく…

ア「まさか、そんなことで…！？」

レ「悪党として、ユウに一歩負けたな、アズール。」

ア「う、うそだ…やめろ！」

レ「＿さあ、【平伏しろ！王者の咆哮(キングス・ロアー)】！」

ア「やめろおおおおおおおおおおおおお！！！」

アズールが手を伸ばした瞬間、契約書はサラサラの砂へと変わった。

ア「あ、あああ…あああああ…！！！僕の、僕の【黄金の契約書】が…っ！

ぜんぶ、塵に…っ！」

ラ「アズールくんのユニーク魔法【黄金の契約書(イッツ・ア・ディール)】

１度サインをした契約書は、何人たりとも傷つけることはできない。」

レ「わざわざ何度も破れないところを見せびらかし無敵だと印象付けていたが…

全てにおいて完全無欠な魔法なんかない。状況からみて、VIPルームの中、あるいはお前が手にしている時だけ

無敵効果が付与されてるんじゃないかと予想してたんだが＿。」

『レオナの魔法で簡単に砂に変わったところを見ると、予想は的中しておったな。

契約書自体はただの紙切れ同然。残念だったなアズール。』

ア「そ、そん…な…」

『…ん？』

アズールの様子が、どこかおかしい。

胸騒ぎがする。