Bamboo Princess 3【ツイステ】 (ページ21)

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妾をホールドしている犯人はフロイドだった。

妾を抱きしめる腕がザラザラしていて、鱗が沢山付いている。

そして、足がない。あるのは長い尾ビレだけ。

明らかに人間の姿ではなかった。

ジャ「あ、あんたらなんだその格好は！？」

フ「何って、”いつもの姿”だけど？だってオレたち、人魚だもん。」

監「人魚！？」

ジェ「地上にいる時は魔法薬で姿を変えているんです。この尾ビレでは陸を歩けませんからね。」

エ「ってか、めちゃくちゃ長っ！身長…いや、全長何メートル！？」

デ「ウミヘビか何かか！？」

フ「残念、ウツボでぇす。」

『っ…フロイド離せ…！』

フ「え～？何で？」

『何でもじゃ！』

フ「え、やだ。無理。」

『なッ！？』

まずい、この目は本気だ。

レオナに忠告されたばかりなのに…！

グリ「オマエら何しに来たんだゾ！」

フ「あはは、そんなの、オマエらの邪魔しにきたに決まってんじゃん。

まさかクマノミちゃんまでいるとは思わなかったけど、オレはいつでも大歓迎だよ～」

鱗が沢山ついてる頬で、妾に擦り寄ってくるフロイド。

『ッや、やめろ…いたい…』

エ「やっぱそ～ですよね。」

ジェ「そう簡単に条件をクリアされては困りますから。」

＊＊＊

デ「いでよ、氷よ！せやっ！」

フ「そんな魔法じゃ、全然あたんないよ～。」

おかしい。さっきから２人にあたる前に軌道が変わっている気がする。

妾も魔法で戦おうとしたが、手を掴まれていてマジカルペンを持つことも出来ない。

これじゃ、妾がいてもいなくても変わらない。

エ「このノーコン！１発くらい当てろっての！でやっ！」

ジェ「ふふふ。どこを狙っているんです？」

デ「お前も人のこと言えないじゃないか！」

エ「嘘っ。オレがあんなハズしかたするなんて…。」

ジャ「チッ、どいてろ。俺がやる！オラァ！！なにっ！？

アイツらに魔法が当たる直前で、勝手に軌道が変わってる！？これは…」

やはりか。流石獣人族。

フ「へぇ、ウニちゃん良く見てんじゃん。」

ジェ「やはり、陸の獣は目がいいんですねぇ。」

フ「何でオレらに魔法が当たらないか教えてあげる。

オレのユニーク魔法【巻きつく尾(バインド・ザ・ハート)】は…

お前らの魔法が失敗するように、横から邪魔できちゃう魔法なんだー。面白いでしょ。」

『だからさっきからみんなの魔法が当たらなかったのか…』