告白してみた2 ページ3
■坂口安吾
「え………」
彼は、あり得ないといった表情をして
こちらを見ています。
案外、理解するのは早かったみたいですが
説得するのには、時間がかかりそうです。
貴方がもう一度
『好き……だよ、安吾の…………ことが。』
と耳元でいってきます。
彼の耳元は、ほんのりと赤く染まっていきます
「二度も言わなくていいです！！
それに、耳元で言わなくても…………」
そんな彼を見て、貴方は返事が欲しいなと
感じたと同時に五月蝿いなと思って
黙らせようと、彼の唇に人差し指を置いて
『へん………じが…………欲しい…な。』
と言いました。
彼の顔までも赤く染まっていき
自棄糞かと言ったような表情で、
「言われなくても、言いますよ！！！
私の返事は分かりやすいので……」
そう言い、彼は真剣な表情で
口を開きます。
「私の好意なんて、周りに筒抜けと
思っていましたが、一番伝わってほしい方に
伝わっていませんでしたね。」
この口振りから、彼の答えはきっと………
「先に言われてしまいましたが、
こういうものは、私から言っておきたくて」
「貴方のことが、好きです。
私と付き合ってくれませんか？」
勿論、貴方の答えは「はい」ですよね？
■綾辻行人
彼は、驚いた顔をしながらも
すぐに返事をくれるでしょう。
「俺もだ。俺もずっとお前のことが………
Aのことが好きだ。
俺と付き合ってくれないか、A？」
貴方は『はい』と返事をするでしょう。
それを聞いて、彼は
「まぁ、当然の結果だな。
Aが、先に告白したんだからな。」
そう言い終わると、
貴方に顔を近づけてきて……………
■条野採菊(心音から分かる)
彼は、心音から
気付いていたのでしょう。
貴方は「条野採菊」と会うときだけ
異常に早い心音を。
また、今回も分かっていたはずです。
だって貴方は緊張していたのだから。
貴方が答える一歩前で
彼の口が開きました。
「貴方のことを、
いえ、Aさんのことを
お慕いしております。」
「どうか、私とお付き合いしてくださいませんか？」
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作者名：糸目 x他1人 | 作成日時：2022年3月3日 19時
