多分これは勘違いであって【坂田銀時】

楽しかった……41 ページ42

ビーチバレー、結果は21ー9の女子チームの勝ちだ。
え？何が起きたって？
｢とれば殺すわよ｣オーラで動けなくなった男子チームの間に妙さんのアタックが決まりまくっただけですが。
妙に反抗して坂田が動くが柔らかいあのボールが坂田の顔にスパーキングされた。
ちなみに9点というのは妙さんがアタックをネットに引っ掛けた数である。


ひりひりと焼けた皮膚が痛む。
すでに太陽が海の向こうで半分になっていて、私たちは泊まるつもりだが、月詠さんと晴太くんは帰るらしい。



｢銀さん！今日はありがとう楽しかった！｣

｢わっちからも礼を言う。ありがとうな｣

｢おー。息抜きも大事だしな。仕事頑張れよ｣



Aねぇさんもありがとうー！と晴太くんに抱きつかれた。可愛い。
宿は海の家。長谷川さん経由で半額らしいが、ひとつ言わせてもらおう。
汚くない？
古くない？
幽霊でそうじゃない？



銀時、大丈夫なのかこれは、と桂も宿を見ながら言った。今にも崩れそうな宿はずん、と何事もないように建っている。



｢だだだ、大丈夫だろろ、ろう。1晩寝れりゃあ問題ねぇ｣

｢あら、肝試しにぴったりの場所じゃない？やりましょうよ！｣

｢おいお妙!!めんどくせぇこと言ってんじゃねえぞ!?｣



あら怖いの？とバカにしたように妙さんが笑うがなんのプライドだろうか。怖くねぇし!!?とうるさい。怖いのね。えぇ。
新八くんが横で震えている。この子素直や。


とりあえず荷物入れよう、と長谷川さんが部屋を案内してくれた。案外綺麗で、安心する。部屋割りは女子は２人しかいないし、男子は3人だからそれで分かれた。


肝試しはしないが花火はやろうぜと坂田が出したのはお得用の花火セット。
それならいいわ、と妙さんも上機嫌。
花火セットを見ながら坂田を遠目で見ていた。




｢？Aさん、なんか元気ないですけど大丈夫ですか？｣

｢ん？あぁ、大丈夫。うん｣



もやもや、する。

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