静か……30 ページ31
静かだ。
急に仕事が忙しくなって、誰かと遊ぶということもなくなり1週間まるまる仕事ということが多くなった。
残業、残業、残業三昧。
顔の血色も悪くなって目の下にはクマが出来ていた。
「……ひどい顔」
まぁ失恋した理由でもない。ちゃんと寝ればいいのだ。寝れば。寝る時間もないけどね!!!
女子トイレの鏡を見ながらそう思う。虚しいからやめておこう。
そんなとき、トイレの個室から出てくる金髪が鏡越しに見えた。
……金髪かぁ。
絡まれたらどうしようとさっさと片付けてトイレから出ようとした。
「あれ、あんたは……」
絡まれた。
でもなんか聞いたことのある声。振り向けば、まあなんと一言も喋ったことのない人。ただ、高校のときに何度か学校を騒がせていたもう一つのグループにいた人。というか高杉晋助が二つもグループを持っていたのが悪い。
「…来島たま子……」
「誰がたま子っすか!!!また子ッスまた子!!」
「あぁ……染み付きの…」
「誰が染み付きパンツ!?」
言ってないのにそんなこと。そしてトイレでうるさいなこの人。
ここにいるということは、あれか。なんかうちの社長に様なのか。
ということは高杉が来ている?
今日は武市先輩と来たんス、と手を洗いながら言うまた子。
洗い終わったあとペッ!と手で水をかけられた。
……やり返した。
「つーかアンタ、顔色ひどいっスね。ちゃんと寝てんスか?寝不足は美容の敵っスよ?」
「じゃあ寝る時間をちょうだいよ私の仕事を貰ってよ」
「いやっス。だって仕事回してるの私達っスから」
「おいてめぇ今なんつった」
やけに仕事量が多いと思った。
そうだ。
考えてみればそうだ。
これだけの仕事量を回せる会社なんて高杉のとこか坂本のところしかなかった。
大半嫌がらせだろう。くそっ低杉め。
まぁでも。
回ってきた分給料が増えるのだ。
やるしかない。やるしかないぞこれは。
その時、また子さんまだですか、と男の声がトイレの外から聞こえる。
「げ、武市先輩だ。じゃあ私は行くっス!せいぜい仕事しすぎて過労死にでもなるッスね!」
「不祥事偽装して潰すからなおい」
あっかんべー、を最後に出ていったまた子。
言いふらしてやる。
神楽も使って言いふらしてやる。
「また子のパンツは染み付きパンツーーー!!!!」
「やめるッスよおおおぉおおお!!!」
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月見おはぎ - 欲しいです!家に銀さん欲しいです!発注してぇぇぇ (2021年8月31日 18時) (レス) id: f413eaa44e (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 銀色さん» ありがとうございます!初々しい銀さんを書くのはとても楽しかったです!頑張ります! (2018年3月12日 18時) (レス) id: e7a720d445 (このIDを非表示/違反報告)
銀色(プロフ) - とても面白かったです!銀さん大好きなのでとてもドキドキしました。これからも頑張ってください (2018年3月11日 19時) (レス) id: 54384483c3 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 龍神邪炎さん» うわあああやってしまいました!!ご指摘感謝ですっ!ありがとうございます!頑張らせていただきます! (2017年5月27日 17時) (レス) id: e7a720d445 (このIDを非表示/違反報告)
龍神邪炎(プロフ) - 武智じゃなくて武市ですよ〜。いつも楽しく読ませてもらってます!!これからも頑張ってください! (2017年5月27日 17時) (レス) id: 8839339b34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゃん | 作成日時:2017年5月13日 19時