多分これは勘違いであって【坂田銀時】

恥ずかしいけど……22 ページ23

妙さんから渡された衣装を着る。
まさか手伝いがキャバクラだとは思わなかった。
ここすまいるは、時代を意識しているようで今日くるお偉いさんが着物が好きらしい。私が渡されたのは着物の丈が短いもの。
着るのに抵抗がいるが、いかんせん私の好きな色なのだ。着てみたいという願望が勝ってしまった。



……短い。
スパッツを履いているとはいうものの短い。スースーする。
自分で変なのはわかるが、衣装はこれしかないらしい。
変かな？とみんなの前で出れば、視界の端の坂田が鼻血を出していた。



｢似合ってるわよAちゃん！今日はよろしく頼むわ｣

｢う、うん｣




というか男陣が眩しすぎる。これは木村拓〇に劣らないかっこよさ。輝き方が半端ない。
神楽ちゃんに、銀ちゃんのこと褒めてほしいネ。喜ぶアル、と背中をおされた。
彼の銀色の髪と白い肌にマッチした銀のスーツ。
お世辞ではないが、似合ってるなと思う。



｢かっこいいじゃん｣

｢おぉ、おおう。さんきゅう。間宮もに、ににに、似合ってててってる｣

｢なんでそんなに片言なの｣



緊張してんのかなと馬鹿にしたように笑うと、うるせ、と笑いながら頭をくしゃくしゃされた。
身長差……羨ましい。



時刻はもう7時。もうすぐお偉いさんが来る時間。
私は接客なんて、と反抗は一応した。したのよ。勝てると思う？無理よね。
まぁ、ただ酒だ。飲むしかない。



もうすぐいらっしゃるわ！女性陣お迎えに行くわよ、と指揮を取る。
あれ、店長この人じゃ……。
私はまだ指導されてなかったし、ここにいていいわと言われて待っていた。


ようこそいらっしゃいました、と声が聞こえてすこ優しそうな低い声があぁ、と聞こえた。




そして入口から顔を出したのは、何回もテレビで見て頭をさげ、讃えられてきたあの方。



｢(総理大臣かよｵｵｫｵｵｵｵｵｵｫｵｵｵｵ)｣


｢｢(将軍コスかよｵｵｫｵｵｵｵ)｣｣

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