頭大丈夫ですか……13 ページ14
思わずびっくりしてしまうほどに、バッ!私の目の前に手が来た。
ただ、今の状況で言えるのは、
「頭大丈夫ですか」
瞬間に、3人がぶふっ!と拭いた。
何が面白いのか知らないけど高杉なんか顔を真っ赤にして笑いを押さえ込んでいる。いや、抑えきれてないから。
坂本なんかもう大声であははは!と笑っている。
ちらりと坂田を見れば、顔を真っ赤にしてトロンと目をさせて片手に透明なコップを持っていた。
「……酔ってる?」
「酔ってねぇ!……俺さっきなんて言った?」
「あ、はい酔ってるね。何も言ってないからそのまま酒飲んでて」
坂本が買ってきた酒を早くももう開けて飲んでいた坂田。
夕飯と一緒に飲むとかどんだけ桂の料理に失礼なのこの人。いや、お酒も合いそうな味だけども。
酔った坂田の隣にはいたくない。
あれを思い出してしまうから。そう、あれだ。うん。あれ。
「桂、ちょっと席変わって」
「遠慮しておく」
「変わってくださいお願いします」
完全に私が坂田のことを好きだと思い込んでいるらしい桂が、多分だけど変な気を使っている。
いや、好きじゃないから。変わってください土下座するんで。
その時、クイッと私の服が引っ張られる。
坂田が服を掴んでて、だめ、と小さな声で言った。
「この世の女は俺のもの〜なんつって〜へへ」
「どんだけ酔ってんだこの人」
まだ笑いを耐えているのか、高杉が震えだした。目には涙が溜まっている。いい加減にしろよお前。
時々くふっ!と耐えきれなくなって出てきた笑いが空気に溶ける。
「まぁ……っ!、ふっ、銀時も久々の……ふふっ!客でテンションがあがっ……ったんだろう。お前も飲め……ぶはっ」
「笑うか喋るかどっちにしてくれないかなすごいイラつく」
笑い堪えれてないから。
クソいらつくから今すぐやめろ。
飲め、飲め、とコップを手渡されてそれに酒を注がれた。あんまり強くはないんだけどな。せっかく注いでくれたのだ。1杯くらいいいだろう。どうせ歩きで帰れる。
そして思った。
あぁ、こんな男ばっかの家に1人で踏み入れるもんじゃないな、と。
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月見おはぎ - 欲しいです!家に銀さん欲しいです!発注してぇぇぇ (2021年8月31日 18時) (レス) id: f413eaa44e (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 銀色さん» ありがとうございます!初々しい銀さんを書くのはとても楽しかったです!頑張ります! (2018年3月12日 18時) (レス) id: e7a720d445 (このIDを非表示/違反報告)
銀色(プロフ) - とても面白かったです!銀さん大好きなのでとてもドキドキしました。これからも頑張ってください (2018年3月11日 19時) (レス) id: 54384483c3 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 龍神邪炎さん» うわあああやってしまいました!!ご指摘感謝ですっ!ありがとうございます!頑張らせていただきます! (2017年5月27日 17時) (レス) id: e7a720d445 (このIDを非表示/違反報告)
龍神邪炎(プロフ) - 武智じゃなくて武市ですよ〜。いつも楽しく読ませてもらってます!!これからも頑張ってください! (2017年5月27日 17時) (レス) id: 8839339b34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゃん | 作成日時:2017年5月13日 19時