多分これは勘違いであって【坂田銀時】

神かあいつら……11 ページ12

銀時side

心の中で神楽とたまにスライディング土下座をかましながら間宮と歩く帰り道。
3人でもよかったのだ。いや、逆に3人の方が気が楽かもしれない。
今すごい心臓がうるさい。


家、どのへん？と俺に聞く間宮。神楽が言うほど遠くはないが、せっかくの2人きりだ。遠回りして帰っても罰は当たらないだろう。
あまり使わない裏道に続く道に入った。



｢ヅラと同じ仕事場なんだってな。あいつちゃんとやってんのか？｣

｢うん。桂は成績だけは優秀だからなあ。羨ましい。坂田の仕事って何？｣

｢…高校の教師｣

｢……マジ？｣



なにがどうなって教師になろうなんて決めたのかわからない。そんな昔のこと忘れちまった。
ただ、覚えているのは進路を書く紙を間違って間宮のを見てしまった時、先生、と書かれてあってせめて同じ職場にと勢いで書いてしまったが結果がこれだった。


坂田が教師とかなんか変だね、と真顔で言うもんだから多分これは冗談じゃない。割と酷いよな間宮って。


もう少しでつくぞ、と結構歩いたところで言った。
こんなに間宮と話せて2人きりの時間が沢山あったので僕はもう満足です。えぇ。



｢ここ、俺の家。というか俺らの家｣

｢…でかくない？｣



4人で住むから広いとは感じないがまあ余ってる部屋はいくつかあるらしい。うん。広いな。
玄関を開ければ、ふわりと食事当番のヅラがふりふりのエプロンを付けて出てきた。



｢遅かったな銀と………………銀時今すぐ俺を殺してくれ｣

｢桂大丈夫大丈夫大丈夫見てないから見てない見てないからふりふりの女の子のエプロン来てたなんて見てないから｣



……タイミングが悪かった、と思うがこれが俺じゃなかったので良しとしておく(おい)
上がってくれ、と落胆しているヅラを素通りして家に招き入れた。


ちょうど上着を脱いでいるところの高杉に出くわし、肉まんの場所を聞く。
俺の後ろにいる間宮をガン見しながら俺の顔と交互に見る。
いや、お前同窓会いただろ。



｢…………新しい女また連れ込んだのか？｣

｢またって何??俺連れ込んだことないし出来たこと高校時代からないんだけど！？｣

｢ククッ冗談だ。そこの机の上にあるさっさと片付けてくれ｣



高杉の冗談は冗談に聞こえないからやめてほしい。
間宮が勘違いしちゃうでしょうが。

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