同窓会……1 ページ2
わいわいと盛り上がる会場で一際盛り上がる隣がうるさい。
「じゃあ俺いきまーす!!」
特にこいつ。
銀髪の天パのやつ。アホ面ぶっこいてなんか声のでかいヤツ。
そういやクラスにいた気がする。
完全には覚えてないけどあのシルエットが脳裏にうかぶ。めっちゃもっさしてたあの天パ。
確か名前は坂田銀時。
学校一の悪ガキグループに入っていた気もしたが……思い出せない。
「一気にいけよー!」
「おうまかせとけ!」
この店で一番まずいと言われる飲み物(お酒ではない)を片手に机に足を置くという行儀の悪いことをしながらそれに口をつけた。ちなみに色は緑である。
そして流し込んだ瞬間、
「いやこれ無理ごめん……ウップ」
はえーなおい。
臭いからわかるけどクソまずいんだろうなぁとか思うけどクラス同じだった大串くんならまだいけると思う。
早すぎるにも関わらず笑いを取る坂田。私は笑えなかったけど。
学生時代と変わらずガキのままのこいつのこういうところが人気の証なんだろうなぁとか思ったりする。
仕事は何してんだろうとか彼女いんのかなーとかなんでこんなこと考えてんだろう。想像がつかないとでも言えばいいのだろうか。まぁそんな感じだ。
「飲めなかったから罰ゲームだぞ坂田ぁ!」
「いやこれ無理だってほんと!!おま、ちょっと飲んでみろよ!!」
「がはははは!飲むわけないだろそんなもん!」
経験済みかよ、とみんなが笑う。
笑いについていけない私は置いてけぼり。来なきゃよかったこんなとこ。
そんなふうに考えてみんなの話を聞いていないからあんなことになったんだろうか。
それだから『となりにいる間宮の表情を崩せ』なんてそんな会話も聞こえなかったのだ。
会話にも笑いにも語る気もなく、ぼ〜っと酒をちまちま飲んでいた私に、急に衝撃。
ぐいっと誰かに引っ張られ、気づいたら真っ黒。
ちゅ。
そんな可愛い音が、暗闇の中に広がって、次の瞬間に何かの歓声が起き上がる。
いつまでも続く唇の柔らかい感触。
暗闇に耐えきれず、スッと目を開ければ男のくせにまつげの長い白い毛が見えた。
普通の人より色素の薄いまつげは持ち上がっていて、スッと細められた目が私を見つめている。
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月見おはぎ - 欲しいです!家に銀さん欲しいです!発注してぇぇぇ (2021年8月31日 18時) (レス) id: f413eaa44e (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 銀色さん» ありがとうございます!初々しい銀さんを書くのはとても楽しかったです!頑張ります! (2018年3月12日 18時) (レス) id: e7a720d445 (このIDを非表示/違反報告)
銀色(プロフ) - とても面白かったです!銀さん大好きなのでとてもドキドキしました。これからも頑張ってください (2018年3月11日 19時) (レス) id: 54384483c3 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 龍神邪炎さん» うわあああやってしまいました!!ご指摘感謝ですっ!ありがとうございます!頑張らせていただきます! (2017年5月27日 17時) (レス) id: e7a720d445 (このIDを非表示/違反報告)
龍神邪炎(プロフ) - 武智じゃなくて武市ですよ〜。いつも楽しく読ませてもらってます!!これからも頑張ってください! (2017年5月27日 17時) (レス) id: 8839339b34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゃん | 作成日時:2017年5月13日 19時