story942 ページ47
***
その違和感は夜発覚した。
「ん…」
ふと目を覚ますと時刻は2時過ぎ。
夕飯を食べて眠くなったから
すぐに寝たのを覚えている。
「んん…ふぁっ」
お腹には凛月の腕らしきもの。
背中の方から規則正しい寝息が聞こえる。
「…」
起こしてはいけないと思い、
私は再び眠れるまで凛月の腕に手を重ねた。
なんやかんや言っても優しい。
そんな凛月の存在に安心しきっていた。
が、しかし。
「…」
「…うっ、はぁ…」
「！」
「…ふぅ…2時か…」
凛月が目を覚ました。
「……ふふ」
「…」
私の髪や腕、脇腹や足まで…
壊れ物を扱う様にそっと撫で回してきた。
「っ…」
「可哀想なの…」
「？」
「すっかり騙されて…ふふふ」
「…！」
凛月が徐ろにベッドから立ち上がった。
「…」
「？」
月の明かりで凛月の影だけが床に映る。
「…」
その影をじっと見つめる。
凛月、着替えてるのかな？
「はぁ…」
「！」
凛月がため息をすると
影がどんどん大きく、形を変えていく。
私は怖くなり凛月を見れなかった。
影はある程度大きくなると、
その場でしばらく静止した。
「凛、月…？」
「…残念。起きてたの？」
「うん…」
「そっか」
「あの、凛月なの？」
「…」
「そこにいるのは、凛月だよね？」
「…」
「答えてよ…」
「…もう寝な」
「なんで…誰なの…」
「Aは知らなくてもいい」
「なにそれ…」
「さぁ、寝な」
「凛月…」
「…」
「教えて…」
「そんなに知りたいの？」
「知りたい」
「ならこっち見なよ」
「怖くて見れない」
「はぁ？」
「凛月って証明してくれたら見る」
「…」
「お願い証明して…」
「A」
「あなたまで裏切らないで」
「！」
「…」
「…はぁ」
影は肩を落とした後、
元の大きさへと戻っていった。
形は凛月そのもの。
「…」
「こっち見なよ」
「…眠いから寝るね」
「は？」
「おやすみ」
「…」
全部夢なら良いのにね。
誰かの作った、変な夢で…
「…」
あなたが本当の凛月じゃないって確信も
消え去ってしまえばいいのに…。
***
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ロキ(プロフ) - 小鳥さん» コメントありがとうございます！なんか申し訳ないです(′;ω;｀)でも気に入って下さって嬉しい気持ちが勝ってます！！*\(^o^)/* (2016年10月16日 22時) (
レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
ロキ(プロフ) - ゆいさん» コメントありがとうございます！バッドエンドも一つの手ですよねっ！視野に入れときたいと思います！ (2016年10月16日 22時) (レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
ロキ(プロフ) - 心愛さん» レスありがとうございます！いやほんと、ここまで来るとは思ってなかったんですけど、やるからには最後まで頑張ります！ (2016年10月16日 22時) (レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
ロキ(プロフ) - ち〜ぃさん» コメントありがとうございます！なるべく更新スピード遅くならないように頑張ります！ (2016年10月16日 22時) (レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
ロキ(プロフ) - レイさん» 2回もコメントありがとうございます！レイさんの興奮抑えられなくなるまでの作品書けるようにもっと頑張ります(←) (2016年10月16日 22時) (レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロキ
| 作成日時：2016年9月10日 23時
