一難去って、 ページ50
はよ行くんやで！と天の声さんに急かされるまま、そんじゃまたな！と嵐のような緑が去った後には、なんとも言えない静寂だけが残った。天の声さんも自分の仕事に戻ったらしい。
ふ、と息をつき結っていた髪を解く。はらりと視界に降りてきた髪を掻きあげれば、キラキラとした空色と視線がかち合った。
「やっっっっっっっっぱお前おもろいわぁ………っ！！」
「……お褒めに預かり、光栄です」
「ゾムが、あのゾムが！！引き分けで大人しく引き下がるか！！」
うわっはははは！と心底愉快そうに笑い声をあげるコネシマさんに少し脱力しながら、服を着替えようと上着を脱ぐ。
「コネシマさん、まだ案内ありますよね？少しお待ちいただけますか、着替えてきます」
「おう！待っとったるで！！」
そうかぁ、そうかぁ……！と心底感慨深げに深く頷き続けるコネシマさんを後目に、踵を返して先程の部屋へと向かった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「コネシマさん、お待たせしまし、た……？」
待たせるのもあれだろう、と髪もそこそこに駆け足で戻れば、目に入ったのは駆け巡る空色と――紫？
「――ショッピ！ええ加減にせぇよお前！」
「クソ先輩の声なんて聞こえないっす、ね！」
あろうことかコネシマさんをクソ呼ばわりしたショッピ、と呼ばれた彼は、攻撃の手を休めることなく追撃していく。
(この短時間のうちに一体何が……)
どうすることも出来ずに呆然と突っ立っていれば、ひらりと反撃の一撃をかわした紫の瞳と視線がかち合う。
「……ここじゃ見ない顔っすね。先輩、どこであんなお姫さんとっ捕まえてきたんですか？女の趣味にどうこう言うつもりはないですけど、釣り合わへん付き合いは身を滅ぼしますよ」
「ちょっと待てそれどーいう意味や！？」
「そのままの意味っすけど」
「やかましいねんお前！！！」
すん、と澄ました顔でコネシマさんに毒を吐き続ける紫の彼。どうやら多大なる誤解を招いてしまっているらしい。
そんな彼に触発されてコネシマさんも熱くなってしまっている。ヒートアップしていく二人をオロオロ見ていると、そっと肩に触れる手。
「――お嬢さん。そんな野蛮なのほっといて、僕とデートせぇへん？」
突然のことに肩を揺らすが、覚えのある声にそっと安堵の息を漏らす。振り向いてみれば、私を見て穏やかに笑う鬱様が立っていた。
-蒼い瞳の救世主-
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ゆう - 返信ありがとうございます！そうなんですね！なんかかっこいい…！！ (2020年2月10日 7時) (
レス) id: 9aa71b1239 (このIDを非表示/違反報告)
悠栞@ゼリー(プロフ) - ゆうさん» 一応「見つけてこい」と「貴方がそれを望むなら」的なことを直訳で言ってもらってます…！翻訳アプリ頼りなので文法的な間違いはおそらくあるかと思われます｡ﾟ(ﾟ´▽`ﾟ)ﾟ｡ (2020年2月9日 22時) (レス) id: 998f9539b4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 小さなお返しの最後の方のロシア語って[...夕食でまた]とかの夕食でまたのところを言っているんですか？((伝わらなかったらすみません (2020年2月9日 22時) (レス) id: 9aa71b1239 (このIDを非表示/違反報告)
悠栞@ゼリー(プロフ) - リズム天国さん» ご返信遅くなり大変申し訳ないです……！ありがとうございます！ (2019年6月8日 9時) (レス) id: 5f4004635c (このIDを非表示/違反報告)
リズム天国 - 面白い (2019年4月8日 23時) (レス) id: 1e030985a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悠栞@ゼリー | 作成日時：2018年1月14日 1時
