最強二人組 【音駒】

▲水滴,29 ページ38

▲水滴



パッと目が覚める
昨日は早く寝たからか
結構早く起きた

それにしても蒸し暑い
半袖の服が体にぴたっと張り付いていて
気持ち悪さがある

タオルで体を拭き
布団の上で寝っ転がる

2度しようと思ったけど目が覚めてしまい
もう寝れないから顔を洗いに立つ

すると横で寝ていた研磨がいない事に気づく

見渡すとクロの横にいた
ピトッとくっついている



『やっぱり幼馴染には敵わないな、…。』



ぼそっと呟く

無意識に言った言葉、
誰かに聞かれていないか見渡すも
みんなぐっすり寝ていて起きそうにない

そのまま俺は部屋をそっと出て
洗面所のところまで走った

ジャバジャバと顔を洗い
キュッと蛇口を絞める

すると後ろから声が聞こえた



菅「おおー！音駒のチーターだべ」


『えっと、誰ですか、？』



脳内をフル回転させるも
興味が無かったからか
セッターと言う事しか思い出せない

ん？待てよセッターならトスあげてもらおう

そんな思考に陥っていると



菅「何ブツブツ言ってるんだ？
　 俺は菅原孝支、烏野のセッターだよ」


『あ、あぁセッターっていうのは覚えてたんですけど
　名前は覚えて無くて』


菅「あははっ名前は覚えてなかったんだ！」


『えっとなんか、ごめんなさい』



俺が軽く頭を下げると
大丈夫だよと言ってくれる

なんか視界が暗い



『そういえば、セッターですよね、
　今度トス上げてくれませんか？』


菅「ん、？いいべ
　 どうしてだ？」


『セッターのトスの打ち比べしようと』



ポカンとこちらを見て固まる菅原さん

えっと俺なんかしました？



菅「やっぱり音駒のチーターって
　 変わってるな」



そんな事を真顔で言うからびっくりした
俺は結構常識人だと思うけど



『そうですか？』


菅「おう、なんか発想が予想外過ぎて」


『そうですか、そういえば、』


菅「おう、？急に変わるな」



ギョッとしてこちらをまた見る
歯ブラシに歯磨き粉をつけるところだったみたいで
ブチュッと出し過ぎていた

なんかすみませんと心の中で謝る



『影山のトスって気持ち悪いですね』


菅「あー、それ分かる
　 って打ったことないけど」


『じゃあ、部屋戻るんで体育館で』



そう言って洗面所を出ると
手を降ってまたねーと言ってくれた



菅「音駒のチーター怖え」



猟瓢がさって言ったあと菅原がこんなことを言う
そんな事は彼は知らない


▲△▲△▲

実はAずっと真顔で喋ってました

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