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「へ⁈」
思わずそんな気の抜けた声が出てしまう。
お誕生日？誰が？どうして？
変な思考にはまってしまった。
そんなさとりをみて、妹は
「あれ？お姉ちゃんどうしたの？大丈夫？」
と驚くように問いかける。
あんたのせいよ…とさとりは思い、そして思考が回復する。
「ねぇ、今日はどうしてこんなことをしたの？」
妹に問う。
それに対し、
「え？今日はお姉ちゃんの誕生日！3月10日はお姉ちゃんの誕生日だよ！忘れたの？」
と返事。
「今日は私の誕生日…？そうだったかしら？」
さとりは自分の誕生日なんて全く覚えておらず、そう言う。
すると、
「え？さとり様自分の誕生日忘れてたの？」
「やっぱりさとり様仕事のし過ぎだよ！」
「さとり様の体が心配…。」
「さとり様、今日くらいはしっかり休んで！」
「さとり様、仕事頑張ってるもんね！うにゅにゅ。」
とたくさんのペットからの声。
そして、
「そう！お姉ちゃん、今日くらいは仕事を休んでゆっくり誕生日パーティーでもしよう！」
と妹も言う。
「え…。でも、仕事がまだまだ残ってるの。今日じゃなくて、せめて一週間後にしてちょうだい。そうしたら、仕事も終わるわ。」
やはり、まだ仕事が終わっていないため、休むことができない。
でも、
「ふふん。お姉ちゃんには仕事をやらない、と言うプレゼントを与えよう。ペット達をもっと信頼してね。もう仕事ができるくらい成長してるんだよ！」
「そうですよ！あたいやお空だけが仕事をできると思ったら大間違いです！」
妹とペットの心遣いがそれを許さない。
「で、でも…」
それからも逃げようとするさとり。
それを見て、妹が言う。
「お姉ちゃん、今日くらいは沢山遊ぼう！いつもはやらないかもしれないけど、一年に一度の今日の日くらいは！お姉ちゃんへのプレゼントは他にもあるんだよ？地獄後の扉の強化、旧地獄の管理の半機械化、それとみんなで作ったケーキっ！」
そんなに沢山してくれたのか…と驚く。
「だから、遊ぼうっ！」
さとりの顔にはいつのまにか笑みが浮かび、目が輝いている。
「うん、わかったわ。
みんな…そしてこいし！」
終わり
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作者名：夢心 葵 | 作成日時：2020年3月10日 17時
