9話 ページ9
「あの……ゆとりん？」
ゆとりんに連れられ、人気のあまりないところに来た。
「ごめんね、無理やり連れ出してきて」
ゆとりんは、申し訳なさそうに言う。
「いや、それは大丈夫なんだけど……理由は聞きたいかな」
「もるでおとAちゃんを、二人きりにしてあげたくてさ。
ほら、Aちゃんってあまり外に出ないタイプだったって言ってたし、
もるでおとお祭りとか来たことあったか分からないし、
二人のもるでおにも思い出作らせてあげたくてさ」
「そうなんだ……」
やっぱり優しいなぁ、ゆとりん。
ちゃんとみんなのこと考えてくれてる。
「そういえば、Aちゃんとはどこまで進んだの？」
「へっ！？」
ど、どこまでって……
「ちょwwwwそんな顔赤くしなくてもwwwwwww」
めっちゃゆとりんに笑われた……
「で、どうなの？」
「…一応、キスまではした」
俺が少しが赤くなるのを感じながら言うと、
ゆとりんはニヤニヤしながら
「その後は？」
と、聞いてきた。
「何もしてない」
付き合ってすぐなんて、何をすればいいかなんて分からないし。
「…は？」
まって、ゆとりん怖いよ。ガチトーンで『は？』って。
「え、何もしてないわけ？
お別れ前にキスとかそういうスキンシップくらいは取ったよね？」
「や、やってない……」
ねぇ、ゆとりんから出てるオーラがとてつもなく怖い。
小さい子泣いちゃうよ！プリキ●ア好きの小さなお友達出来ないよ！？
そう思っていると、ゆとりんがため息をついて、深呼吸をした。
え、何々。何が起きるの……
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