こぼれないように蓋をする ページ18
「流星群？」
興奮しているのか、少しAの机に乗り出すように話すのは笹川京子。京子を宥めるように肩に手を置くのは黒川花
どちらもこの世界に初めてできたAの友達である
Aを助けたことから知り合った3人だが、それからはずっと一緒にいてまさに親友と呼んでもおかしくないほどに仲良くなっている
「それで？流星群がどうしたの？」
「だから！一緒に見に行こうよってお話だよ！」
そう、今日の夜には流星群が流れるらしい。らしい、というのは京子の話を聞いて初めて知ったことだからである。
だが、Aはあまりいい顔をしていなかった
確かに夜の空に沢山の星が流れるのはとても綺麗だろうし、見たい気持ちもあるが、彼女が許可できないのは理由があった
「夜に子供3人だけっていうのは…」
そう、夜に子供だけで出かけるのはあまりよろしくない。いくらAが前世で戦争をしていたからと言っても、それは仮の体での話。生身で自分の身と、2人を守れるほど強くない。それに彼女は専ら遠距離を得意としているのだから
母か父についてきてもらう、というのも考えたが父は今日は会社に泊まると言っていたし、彼女の母は今身ごもっているのであまり無理はしてほしくない
「大丈夫！お兄ちゃんが付いてきてくれるって言ってたの！」
「でも…」
「諦めなよA、京子は決めたらそう簡単に言うこと聞かないわよ」
花に暗にもう無理だと言われ、Aは渋々頷いた。その光景を見ていた京子はニコリとまさに花も綻ぶような笑顔を浮かべていた
散々渋っていたAだが、見たいとは思っていたので不満そうにしていたが雰囲気は嬉しそうだった
そんな2人を見ていた花も素直じゃないやつ、と思いながらも彼女には珍しく嬉しそうに笑ったのだった
＿＿＿＿＿＿＿
Aはまだ流星群を見るために並盛山についてもいないのに疲れていた。なぜかというと──
「うぉぉぉ！お前が七瀬Aか！京子がいつも世話になっているな！これからも極限によろしく頼むぞ！！」
夜だというのに自分の最大限の声を出して挨拶してくるこの暑苦し──熱い男、名を笹川了平
まさかのおっとりふわふわな京子の兄である。あまりにも似てなさ過ぎて驚愕したが、それは外見と雰囲気のみだった
彼の心は、まさに太陽が如くキラキラと輝いていた
ああ、兄妹なんだと
少しだけ羨ましくなった
(兄妹として一番に思い浮かんだのはいつだって見方でいてくれた彼の背中)
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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神谷 - ( ；∀；)いつの間にか終わっててビックリしました。前回の作品ももちろん、この作品もなんかグッときます。もし、また更新されるのであれば気長に待ちますね。fight！ (2017年11月1日 14時) (
レス) id: d28aadfc84 (このIDを非表示/違反報告)
みほし(プロフ) - ねこみやさん» ありがとうございます！頑張ります(°▽°) (2017年2月22日 13時) (レス) id: 6a5e647981 (このIDを非表示/違反報告)
ねこみや(プロフ) - すっごく面白かったです。更新待ってます(￣∇￣) (2017年2月20日 21時) (レス) id: 859d9ae854 (このIDを非表示/違反報告)
みほし(プロフ) - いちご大福さん» ありがとうございます( ^ω^ )頑張ります！ (2017年1月4日 22時) (レス) id: 6a5e647981 (このIDを非表示/違反報告)
いちご大福(プロフ) - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2017年1月4日 22時) (レス) id: 0d94ff763d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みほし | 作成日時：2016年9月19日 23時
