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田所side
藍「仮性動脈瘤が進行してる。やはり内シャントは入りそうにない」
その時、オペ室のドアが開き、新海先生が入ってきた。
新「どうなってる？」
藤「新海先生・・・あぁなるほどね」
新海先生は耕作といい勝負くらいの腕らしい。まぁ、トロントの推薦もらえるくらいだから凄いってことは分かるけど。
お手並み拝見だね笑
藍「左頸動脈遮断したいが交通動脈が未発達だ」
新「そうなると俺の手が必要だな。A先生、こんなに早くご一緒できるとは光栄です、よろしくお願いします」
自分の腕に自信持っているんだ・・・。
白石が家族に説明し終え、オペ室に入ってくる。
A「・・・どうも」
何か苦手だな・・・。いい人なんだろうけど。
私のこと過大評価しているというか、なんていうか・・・。
藍「頭骨動脈、取れるぞ」
新「こっちももう硬膜を切るところだ。１５番メス」
確かに早いし、腕もいいな。
白「テンション強めにかけます」
藍「１５センチで足りるか」
新「十分だ」
A「グラフト断端のトリミング私やろうか？」
新「いや、でもそれは」
そう脳のことは救命でも手は出せない。
だけど私は、専門は心外だけど脳外のライセンスもある。
藍「大丈夫だ、Aは脳外のライセンス持ってる」
新「・・・・そうなのか。じゃあ、お願いします。フィッシュマウスにしといてください」
A「了解」
久々に、脳を扱うけど腕は落ちてないみたいだ。
新「通すよ・・・うわぁ綺麗なバイパスだ。しわ一つない」
冴「ドップラーで確認しますか？」
藍「その必要はなさそうだ」
新「完璧な仕上がりだ」
藍「よしっ、左頸動脈を遮断する。ブルドック鉗子」
冴「はい」
新「バイポーラ」
藍「抜くぞ」
慎重に耕作が鉄串を抜く。
藍「静脈からの出血はなさそうだ。・・・・仮性動脈瘤切除する。藤川、血管縫合サポートしてくれ」
藤「分かった、手袋ちょうだい」
藍「６−０ナイロン準備、閉じるのはフェローに任せる」
耕作と新海先生と一緒にオペ室を出る。
藍「助かった」
新「いやぁ、お前の腕が落ちてないと分かって安心したよ。それより、A先生が脳外のライセンス持ってたなんて知らなかったなぁ。オペも的確で正確でしたし、脳外にヘッドハンティングしたいくらいですね」
さすが、天才外科医として世界を相手にしてきたわけだとまたも大げさに言う新海先生。
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作者名：隆佳 | 作成日時：2017年9月23日 22時
