. ページ39
2 side
2「あ、ミツ兄、」
ki「ん?どうした?」
2「あのさ…助けてくれて、ありがとう。
ミツ兄のおかげで、俺、すっごく気が楽になった。」
夜、ミツ兄に改めてお礼を伝えにいった。
あのとき、ミツ兄が気づいてくれなかったら。
俺は、今ごろどうしてただろう。
自分でも気づかない小さなSOSに
気づいてくれたミツ兄。
学校に行って、先生たちと話をして。
いじめは絶対に起きてる。でなきゃ弟はこんな傷ついた顔をしませんとそう言ってくれたときは、本当に格好よくて。
ヒーローみたいだなって思った。
絶対に本人には言ってやらないけど。
2「あと、迷惑かけて、ごめんなさい。」
いっぱい迷惑かけた。
休みの日、本当はゆっくりしたいハズなのに、
一時間目から六時間目まで
小学校の時間割りと同じように
時間をわりふって
勉強を教えてくれた。
お昼ご飯は、給食の献立表を見て
同じものを作ってくれたり
体育の時間は、外でサッカーをしたり。
普通の学校生活と
たいして変わらないようにと
色んな工夫をしてくれた。
本当に感謝しかない。
ki「どういたしまして。
…でもな、高嗣。
一つ、間違ってることがある。」
2「え…?間違ってること?」
ki「そう。
迷惑かけてごめんなさいって、高嗣、言ってたよな。」
2「うん、」
ki「もし、迷惑をかけることが悪いと思っているなら、それは違う。
俺は、迷惑って言うのは、人が楽しく生きるために相手にかけてしまう負担のことだと思ってる。
前に、高嗣たちが楽しく暮らしてくれていたらそれでいいって話、したよな?」
2「うん。」
ki「そういうこと。
俺はお前たちが楽しく暮らしてくれていたらいいわけだから、迷惑をかけるとか、ちっとも痛くないの。
だから、迷惑かけて申し訳ないとか思わないで?ね?」
2「うん、わかった!」
ki「お、いい子いい子。」
優しく頭を撫でてくれるミツ兄。
やっぱりミツ兄は俺のヒーローだ。
57人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
虹色双葉 - 七瀬みるく。さん» はじめまして!コメントありがとうございます!更新がんばります!これからもこの作品をよろしくおねがいいたします! (2020年3月10日 10時) (レス) id: 0400f06931 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬みるく。(プロフ) - はじめまして!とても面白いので更新楽しみに待ってます。これからも頑張ってください! (2020年3月10日 9時) (レス) id: aa4ebde7b1 (このIDを非表示/違反報告)
虹色双葉 - ともさん» ありがとうございます!めっちゃ励みになります!文才のない私ですが…今後とも、よろしくおねがいいたします! (2020年3月8日 9時) (レス) id: 0400f06931 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 更新楽しみに待ってます! (2020年3月7日 23時) (レス) id: 1f79981bd4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:虹色双葉 | 作成日時:2019年12月13日 20時