コート上の王様 ページ18
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「ほら王様！そろそろ本気出した方がいいんじゃない？」
「なんなんだお前！昨日から突っかかってきやがって！
王様のトスってなんだ！！」
「君、コイツがなんで"王様"って呼ばれるのか知らないの？」
月島たち1年に視線を向けると、影山の異名について月島が説明しているところだった。
「え？…こいつが何かすげー上手いから、他の学校の奴がビビってそう呼んだ…とかじゃないの？」
「ハハッ、そう思ってる奴もけっこう居ると思うけどね」
「え？」
「でも噂じゃ、コート上の王様って異名 北川第一の奴らがつけたらしいじゃん。
意味は……」
”自己中な王様” ”横暴な独裁者”
影山は背中をむけていて、こっちからではどんな表情をしてるかわからなかった。
けど、笑顔でいるわけない。
「噂だけじゃ聞いたことあったけど、あの試合をみて納得がいったよ。
横暴が行き過ぎてあの試合、ベンチに下げられてたもんね」
影山には言ってないけど、あの決勝、私も岩泉先輩(ついでに及川さん)に誘われて見に行った。
”自己中な王様”
”横暴な独裁者”
翔ちゃんとこの試合を見たときにも思ったけど、完全に異名どおりの言動だった。
「無茶すぎんだよお前のトス！
打てなきゃ意味ねえだろうが！！」
ブロックを振り切るための早さにこだわりすぎたトス。
そんなの打てるわけなくて、全員分の意見を代表して言うように金田一が怒鳴った。
それに対して影山は、
「もっと速く動け！
もっと高く跳べ！
俺のトスに合わせろ！！
勝ちたいなら！！！」
そう言った次のターンのトス。
あげた先には、誰も跳んでいなかった。
あのときを思いだして、俯きながらギュッと手を握る。
「速攻使わないのも、あの決勝のせいでビビってるとか？」
『月島、いい加減に…』
「A。…落ち着け」
思わず口を開けば、大地先輩に静かに止められた。
「……あぁ、そうだ」
やっと口を開いた影山に視線が集まる。
まだ背中を向けたままだけど、声はどことなく震えてる感じがする。
あのときを思い出してしまったのだろう。
「トスを上げた先に誰も居ないっつうのは…
心底怖ぇよ」
静寂した空気が張りつめる。
トスを上げた先にだれもいない。
そんなの誰だって怖いに決まってる。
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れおすけ(プロフ) - ライチさん» 嬉しいコメントありがとうございます！また岩ちゃんとの両片想いを楽しんでください☺️ (9月11日 18時) (
レス) id: 62ab6277f9 (このIDを非表示/違反報告)
ライチ(プロフ) - コメント失礼します!!思わず一気読みしたのですが途中、『仁科ちゃんと岩ちゃんもう付き合えよ!!!』って夜中なのに思わず叫びそうになっちゃいました...ww続き楽しみにしています!! (9月8日 1時) (レス) id: b468f3d3be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れおすけ | 作成日時：2023年8月5日 2時
