仕返し 〜愛を込めて〜(？) ページ45
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今来たばかりのように振る舞いながら楽屋入りするA。
「あ！Aさんやっと来た！寝坊でもしたんですかですか？」
「うるっさいあっちいってバイバイさよなら」
《小杉「今日も毒舌は通常運転やな」》
《はるか「魔除けのイヤホンしてるし(笑)」》
「……ん？」
とここで両手の華の片割れ、川村がAの異変に気づく。
「Aさん、香水変えました？」
「？別に変えてないけど」
「どっかで嗅いだことある気がするんですけど、……」
パッとしない顔で小説に視線を落とす川村。
川村の言葉が気になったのか、吉野がAの首元に顔を近づける。
「……ほんとだ、いつもと違う」
「だから近いって」
「Aさん魔除け全然効果ないですね」
「ノイズキャンセリング付きのに買い換えようかな」
「俺の声がノイズだなんて聞き間違いですよね？」
「大丈夫、正常だよ」
《近藤「もうなんか夫婦漫才だね」》
吉野はおもむろに席を立ち、鞄を取りに行く。
その間にメンバーの長谷川が移動してきて、吉野が座っていた場所に座る。
「お、まこっちゃん下克上だね」
「……。」
長谷川もさっきの吉野のように、Aの首元の匂いを嗅ぐ。
「……亜嵐さんですか？」
「「は？」」
「香水ではないですよね」
「……まこっちゃんって犬だったっけ？」
長谷川の言葉に引き攣った笑顔を貼り付けるA。
そしてメンバーの神谷が後ろからAの首元の匂いを嗅ぐ。
「え！ほんとだ！なんで？！」
「あー、このパーカー亜嵐に借りたから、かな」
「なんで借りたんですか？！」
「うるさいって健太……。」
焦る様子を見せないA。
逆に周りが焦る姿はシュール。
「ねぇなんでまこっちゃん座ってんの！」
「っるさ、……」
「え、うるさいって言った？ねぇ」
「はぁ、……。」
吉野は隣を強奪してAの隣に座る。
そして鞄から自分の香水を取り出して、Aに吹きかける。
《小泉「独占欲すごいなこの子(笑)」》
《NA「さすがだわほくちゃん(笑)」》
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作者名：L
| 作成日時：2020年4月19日 18時
