姉さんと嫉妬 ページ27
.
《リクエストありがとうございます！》
「Aさーん」
「嫌です」
「まだ俺なんも言ってない」
ただ今の時刻、15:42。
パパが作ってくれた美味しいお昼ご飯を食べて、そろそろ動こうと思った瞬間、吉野が私の腕を掴んだ。
「お散歩行くんでしょ？」
「連れてかないよ？」
「とか言っていつも一緒に歩いてくれるAさん好き。」
「この前それで怪我悪化したでしょ」
「もう治ったじゃーん」
ちょっとまってて、とリビングを出て階段を駆け上がる吉野。
……しょーがねーなぁ、もう。
バケハもマスクもしっかり被ってちっちゃいバッグも肩から下げて、もう今にでも散歩に出れる格好をして、ソファでスマホ。
「いっつもいっつも懲りひんなぁ、北人も」
壱馬はそう言って、私の隣に腰掛けた。
ふと肩に腕がまわったかと思うと、カシャっとシャッター音。
「半分盗撮だよねこれ」
「自撮りや自撮り」
綺麗に撮れたぁ、と満足そうにインスタに即アップしちゃう壱馬。
これから散歩に行くことはもちろん書いてないらしい。
「Aさぁぁぁああああんっ」
「っるさ」
「さすがに今のは俺でもうるさい思うたわ」
「なにさっ、2人して俺をいじめないでよっ！」
「いーからさっさと行くよ」
「わーいっ♪」
「「「(Aさんがママに見える)」」」
「「「(ほくちゃん/北人さん が3歳児に見える)」」」
「Aさっん」
「テンションたっか」
てか『Aさっん』って呼びにくくない？
前まこっちゃんも呼んでたけどさ。
「アメコか淹れるコーヒーか、どっちがいいですか」
「んー」
「あ、せーので言いましょ」
「バラバラになったらどーすんの」
「バラバラならないんで」
謎のドヤ顔。
ムカつく顔だなぁ。(笑)
「せーの、」
「「アメコ」」
「え、なんで？吉野ってエスパーだったの？」
「んふ、すごいでしょー」
すーごいハイテンションでアメコに行く私たち。
まさかこの後、このハイテンションが一気に崩れ落ちるだなんて予想も出来なかった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1677人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「THERAMPAGE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：L
| 作成日時：2020年4月19日 18時
