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*
｢……何？｣
｢…貴方なら、政略結婚をしてもっと身分の高い人と
一緒にいることも出来るはずでしょう｣
｢本気で言ってるのか｣
流石の俺も彼女の言い分に苛立って
重い言葉をかければ、Aは怯む様子もなく
｢それに｣と更に続けようとする。
｢身勝手で素直じゃない私より、
もっと"普通"の人を愛するべきです｣
｢…本当に君は身勝手だな。僕をそんな言葉で
納得出来るとでも思ったのか？｣
｢っ、家族の愛も知らない私達が
一緒になんていられるはずがない！！！｣
俺の言葉に激昴した彼女が声を荒らげてそう叫んだ。
そして乱暴に俺の手を振り払って踵を返そうとする。
ｰｰｰｰ今引き止めなければ、恐らくもう二度と会えない。
｢、A…！！｣
細い二の腕を掴んで強引に振り向かせれば
｢離して…｣と抵抗される。その目は
依然として俺を見ようとはしなかった。
｢嫌、っなんで、なんで離してくれないの…
…親のいない貴方が欲しいのは、
親の愛を知っている人でしょう…？｣
目の前で弱々しくそう呟いたAに、
心臓が凍りつくような痛みを訴えた。
と同時に、言い様のない怒りがこみ上げてくる。
(俺が欲しいのは、そんなんじゃない)
確かに親から愛情を貰って、その愛を
また誰かにあげられる人はたくさんいる。
けれど俺は貰うだけじゃ嫌だった。
｢…っ、もう、離し……っん、！？｣
彼女の望み通り腕から手を離してやって、
代わりに両頬を掴んで無理矢理彼女の口を塞いだ。
久しぶりに重ねた唇は相変わらず柔らかい。
いやいやと首を振って逃れようとするのを
押さえ込んで、深く深く唇を合わせる。
｢ぅん、ンン…ッ！……ふ…｣
段々と力の抜けてきた彼女の身体を
カウンターに押し倒し、抵抗する声が
少し弱まったところで目を開ければ
息が上手く出来なくて苦しいのか
潤んだ瞳がぼんやりと開かれていた。
｢……、っん…はぁ………｣
食むようにもう一度開きっ放しの唇へ
キスをして、震えた吐息を零したAが
呼吸を整えるのを待たず｢なあ｣と声をかける。
｢ｰｰｰｰｰｰ僕は、お前がいないと幸せになれないよ｣
耳元でそう囁いてから彼女の上気した頬に
ちゅう、と唇を寄せれば、｢……卑怯者｣と
不貞腐れた子供のように睨まれた。
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てな(プロフ) - まゆさん» わーありがとうございます！気づくの遅くなってすみません…！感動していただき嬉しみです(´∇｀) (2019年3月10日 22時) (
レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 完結おめでとうございます^_^面白かったです^_^最後は、すごく感動しました！これからも、頑張って下さい^_^ (2019年3月7日 14時) (レス) id: 406c27ad01 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - かずささん» ありがとうございます！結構端折ってた部分もあったので過去エピソードとか結婚後のお話を時間があったら書いてみたい！！と思ってます(゜▽゜) (2019年2月1日 23時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - れいさん» ぴえありがとうございます〜！50話を超えてしまったので気が向いたら続編を作ってみたいなとか思っております… (2019年2月1日 23時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
かずさ(プロフ) - 私も結婚後の生活の話が読みたいです！できるならお願します！ (2019年2月1日 22時) (レス) id: 189adfe0dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てな
| 作成日時：2019年1月20日 0時
