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「…助かったぜA、」


「景光くん!」



ボロッボロになった景光くんが立ち上がり
呆然としている金髪の男の子に
「大丈夫か?」と声をかける。





「……別に、僕ひとりだって、」



「嘘つくなよなー、」




名前は?と景光くんが笑う。
その言葉に驚いたのか、少し目を見開きながらも
スカイブルーの瞳を揺らしてこう言った。





「___…降谷、…零」




「……そっか、俺は景光!こっちはA」






景光くんにならって、零という男の子も
コチラに視線を向ける。
じ、と見てから結局何も言わずに顔を逸らされた。





(……失礼な奴)





これまでの私は、先生にも教育実習生にも
職場体験に来た学生達にも、同じ組の男の子にも
可愛い可愛いと言われ育ってきた。

まあ高校一年生である現在もそうなのだが。


だから男の子にそんな態度を取られること自体
生まれて初めてだった。


けれど、景光くんはどうにも零という男の子を
気に入ったらしく、「一緒に遊ぼーぜ!」と
彼の手をとったのだ。






「いいよな?A!」




「……うん!」






いやよくねーよ!!景光くんの幼馴染は
私だけで充分なのに!!景光のバッキャロー!!
………と齢4歳の私は大変お怒りになった。

そのうち景光くんは零のことを"ゼロ"と呼び、
その姿を見つけては「ゼロー!!」と
駆け寄っていくようになってしまった。





………これが、私達幼馴染の出会い。






......................................................




「あ、…悪いA…俺この後
残んなくちゃだったから…
ゼロと一緒に帰ってていいぜ!」


「は?」



中学1年生の時。いつもは景光くんと降谷、
そして私のメンバーで帰宅をしていた。

だがしかし、今日だけは
景光くんがどうしても教室に
残らざるを得ないそうで。





「……帰るぞ、」



「……」






また明日な、と手を振った降谷が
硬直状態の私に無慈悲にそう告げる。

うるせぇ分かってるわぶっ殺すぞゴリラという
セリフをなんとか喉奥へ押し込んでから、
「景光くんばいばい、」と彼に笑いかけた。

3 ※訂正あり→←1



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てな(プロフ) - amroさん» ありがとうございます…頑張って治したいです(;ω;) (2018年7月27日 8時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - ゆずさん» ありがとうございます…(´;ω;`)早く治したいです… (2018年7月27日 8時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
amro(プロフ) - てな様 お風邪大丈夫ですか!? 無理せずゆっくり治して下され。お大事に。 (2018年7月27日 0時) (レス) id: 18748080be (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 大丈夫ですか?!風邪お大事に(´・_・`) (2018年7月26日 22時) (レス) id: ba18e17bc2 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - amroさん» はじめまして!コメントありがとうございます〜!一生懸命考えて照橋風のヒロインちゃんが出来上がりました…降谷さんがんばれ!!って感じにしたかったのでこの関係性自分も気に入ってます(*´∀`)応援大感謝です…! (2018年7月25日 13時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:てな | 作成日時:2018年7月21日 18時

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