2 ページ4
…
「…助かったぜA、」
「景光くん!」
ボロッボロになった景光くんが立ち上がり
呆然としている金髪の男の子に
「大丈夫か?」と声をかける。
「……別に、僕ひとりだって、」
「嘘つくなよなー、」
名前は?と景光くんが笑う。
その言葉に驚いたのか、少し目を見開きながらも
スカイブルーの瞳を揺らしてこう言った。
「___…降谷、…零」
「……そっか、俺は景光!こっちはA」
景光くんにならって、零という男の子も
コチラに視線を向ける。
じ、と見てから結局何も言わずに顔を逸らされた。
(……失礼な奴)
これまでの私は、先生にも教育実習生にも
職場体験に来た学生達にも、同じ組の男の子にも
可愛い可愛いと言われ育ってきた。
まあ高校一年生である現在もそうなのだが。
だから男の子にそんな態度を取られること自体
生まれて初めてだった。
けれど、景光くんはどうにも零という男の子を
気に入ったらしく、「一緒に遊ぼーぜ!」と
彼の手をとったのだ。
「いいよな?A!」
「……うん!」
いやよくねーよ!!景光くんの幼馴染は
私だけで充分なのに!!景光のバッキャロー!!
………と齢4歳の私は大変お怒りになった。
そのうち景光くんは零のことを"ゼロ"と呼び、
その姿を見つけては「ゼロー!!」と
駆け寄っていくようになってしまった。
………これが、私達幼馴染の出会い。
......................................................
「あ、…悪いA…俺この後
残んなくちゃだったから…
ゼロと一緒に帰ってていいぜ!」
「は?」
中学1年生の時。いつもは景光くんと降谷、
そして私のメンバーで帰宅をしていた。
だがしかし、今日だけは
景光くんがどうしても教室に
残らざるを得ないそうで。
「……帰るぞ、」
「……」
また明日な、と手を振った降谷が
硬直状態の私に無慈悲にそう告げる。
うるせぇ分かってるわぶっ殺すぞゴリラという
セリフをなんとか喉奥へ押し込んでから、
「景光くんばいばい、」と彼に笑いかけた。
1197人がお気に入り
「名探偵コナン」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
てな(プロフ) - amroさん» ありがとうございます…頑張って治したいです(;ω;) (2018年7月27日 8時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - ゆずさん» ありがとうございます…(´;ω;`)早く治したいです… (2018年7月27日 8時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
amro(プロフ) - てな様 お風邪大丈夫ですか!? 無理せずゆっくり治して下され。お大事に。 (2018年7月27日 0時) (レス) id: 18748080be (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 大丈夫ですか?!風邪お大事に(´・_・`) (2018年7月26日 22時) (レス) id: ba18e17bc2 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - amroさん» はじめまして!コメントありがとうございます〜!一生懸命考えて照橋風のヒロインちゃんが出来上がりました…降谷さんがんばれ!!って感じにしたかったのでこの関係性自分も気に入ってます(*´∀`)応援大感謝です…! (2018年7月25日 13時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:てな | 作成日時:2018年7月21日 18時