ヒール ページ16
MG side
アイドルグループや俳優さん達が大勢集まる授賞式。
もちろん、SEVENTEENも出場するわけで、ちゃんとした格好をしなきゃいけない。
俺達13人はビシッとスーツだし、ヌナも俺達のスーツと色を合わせた黒いワンピースを着てる。
普段は、スカートなんて履かないし、ラフな格好が多いからこういうギャップはかなりくるものがある。
長いスカートにピンヒールを履いたヌナは本当に綺麗。
MG｢ヌナ、本当に綺麗だね｣
『ありがとう。ミンギュもかっこいいね。』
MG｢えっへへ｣
レッドカーペットを歩いて、インタビューを受けているヌナに釘付けの記者の皆さん。
お気持ちお察しします。
写真を撮って会場に入って先に座ると、俺は運良くヌナの隣！
だから、座ってからずっと足元を気にしてるヌナにすぐ気づいた。
MG｢ヌナ、足どうしたの？｣
『ん？なんでもないよ。』
そう言って隠すヌナ。
足元はスカートに隠れて何も見えない。
MG｢靴擦れした？｣
『んー、うん。やっぱりヒール苦手笑』
MG｢無理しないで脱いで？スリッパ貰って来る。｣
『いいから。こんな大きな場でスリッパなんてSEVENTEENのイメージが良くなくなる。』
MG｢誰もそんなこと気にしない。ヌナが痛い思いしてまでイメージ守らなくていい。｣
『でも、』
SC｢ほら、脱げ｣
MG｢ヒョン！｣
SC｢ありがとうミンギュ。お前な、弟が思ってくれてんだから素直に受け入れろバカ｣
『ありがとう、ミンギュや。』
MG｢どういたしまして。｣
それからは授賞式もSEVENTEENのステージも無事終えた。
あとは帰るだけだけどヌナの靴擦れが気がかりで楽屋に戻ってすぐにヌナに駆け寄った。
MG｢ヌナ、足見せて。｣
『もう大丈夫だよ？』
MG｢見せて。｣
ヌナを椅子に座らせて、俺は床に座ってあぐらをかいた。
裸足になったヌナの足首には擦れてできた靴擦れ、足の小指にも擦れ傷、親指は赤くなっていた。
MG｢、、、靴のサイズあってなかったの？｣
『そんなことないよ。私が履くの下手なだけ。いたっ、』
MG｢ほら！大丈夫じゃないじゃん！もー、｣
『気づいてくれてありがとうね。』
MG｢俺、ヌナ事大好きだからさ。｣
サラッと言った告白はヌナには届かなかったみたい。
ヒール (終)
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作者名：きっと来世は推しの人中 | 作成日時：2020年5月1日 1時
