世間では桃色王子とか言われてるけど私にとっちゃただの腐れ縁

同窓会 ページ47

「Aと桃入くん、やっぱり付き合ったんだ」


懐かしい顔がわいわい集まった


『ううんつきあってな、』


「だよな、やっぱさとみを落とせるのはAくらいしかいないよね」



『いやいやだから私たちは付き合ってな、』


「郷実はいまや大人気アイドルだもんね」




私の否定なんて誰も聞いてないし




「Aとさとみ超お似合い」


だぁからぁ！




「郷実！お前、昔からAの事好きだったもんな。よかったよかった」





…え？




「桜井、お前酔いすぎ。それにオレら付き合ってねーし」



「…あ？そうなの？それはその…すまん」




さとみはぷいと横を見てグイッとアルコールを飲み干し、

“トイレ”って言ってフラフラと立ち上がった



大丈夫か？さとみ




「A久しぶり」


声のする方を見ると懐かしい顔！



『佐野くん！』


小学校から引っ越すまでずっと仲良くしていた佐野くん



「元気そ」


『佐野くんも』



しばらく思い出話に花を咲かせる






「はあ！マジ懐かしい。しかしお前全然変わんないな」


『そう？年取ったよ〜』


「いや、昔から可愛いのは変わんない」


『えー？！w』



「マジ。オレお前が初恋だし。ね、よかったらさ、」



「A！」


いつのまにかさとみが怖い顔して横に立っていた



「佐野悪い、Aは返してもらう」



私の腕をひっぱるさとみ



『ちょ、痛い！』


「帰る」



『は？！ちょ、ごめんね佐野くん！またね』


「またはねんだよ」



引っ張られて店を出た

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