世間では桃色王子とか言われてるけど私にとっちゃただの腐れ縁

風邪には優しさが沁みる ページ42

『うー！うまい』



綺麗なピンク色したアイスクリーム



冷たいアイスが熱を連れ出してくれるみたい



「笑 ゆっくり食べろよ」







『ごちそうさまでした』


「おう、全部いけたやん」




アイスのおかげで心なしか体調が良くなった気がする！



「…うん、それはない。まだ38度5分ある」


ですよね


「ほら、横になれ」



ベッドに横になると、さとみが布団を掛けてくれた



寒くないか？とか、痛いとこないか？とか




『うげ、さとみが気持ち悪いくらい優しい』



「誰が気持ち悪いって？」



笑



『ありがと。移ると良くないから早く帰んなよ』


「マスクしてっから大丈夫やろ」


『…鼻出しマスクは効力なしよ』


「あはは、マジ？」



草だわ




「…お前が寝るまでいてやるよ」


『え、いいよ』


「りっちゃんと看病交代」


『1人で寝られるし』


「俺が心配なんだよ」


……。



『あそ』


体調悪いとき、誰かに優しくされると泣けてくるよね





「あ、お前泣いてる？」


『泣いてねーしぃ』


「泣いてんじゃん、可愛いねえ」


『うざい。やっぱ帰って』


「はい、ベビちゃんねんねんこ〜w」




きーーっ



熱が下がったら覚えてろよ！

多忙くん→←アイスクリーム

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す