世間では桃色王子とか言われてるけど私にとっちゃただの腐れ縁

おむかえ ページ29

職場のビルを出たところで





「Aさ〜ん」




声が聞こえた方に顔を向けると





『は？さとみ』



「おつかれ」



『どうも。……いや、何やってんの？』





「近く来たから」




あらそ。ってなるかぁい！





『近く来た？こんな街外れにアイドルが何の用あるって言うのよ』





私の会社は郊外のへんぴな場所


周りには広大な公園と、無機質な工場が建ち並んでいるだけ





「…うっせーな」




あー。



『あれ？もしかしてわざわざお迎え来てくれたの？』



「だから近くに用があったって言ってんだろ」




はは〜ん




「んだよその顔。ほら帰るぞ」



私の手を掴んださとみ



『冷たっ』



手が冷え冷え！



『…ずっと待ってたの？』



「いまきた」



この冷え方は今来た感じじゃないじゃん。。



『車？』



「そうだよ。こんなゴースト街、車じゃなきゃ来られねーよ」



私は毎日、電車とバスで通ってますけどね





「寒いからラーメン食って帰ろ」



『おごり？』



「おまえのね」



『やだ』



「ちっ」

ヒマです→←ラブ？？？

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