世間では桃色王子とか言われてるけど私にとっちゃただの腐れ縁

よもやの真相 ページ19

ライブが終わり、“STAFF”と書かれた腕章を付けた男性が声をかけてきた



なにやらさとみが裏で呼んでいるらしい



薄暗い通路、スタッフさんの後ろについていく


父「父さんたちも呼ばれたのは初めてだわ」



そうなんだ



“すとぷり様”


そう書かれた部屋が開けられた





「お、来た」



さとみが濡れた髪をタオルで拭きながら迎えてくれた



「噂のムニさん？」



「おー！ホンモノや」


「ムニさんめっちゃ可愛い！！」


「イメージと全然違ったわ」



「可愛い！！」




キラキラ男子達が私の周りを囲んで私は緊張でクラクラ



「ムニちゃんやー」




いや、ちょっと待て


よってたかってムニムニ言うな？


さとみだけならぶっ叩いてやるところだが今日は我慢だ





母「ムニ？」



母もそりゃ不思議に思うよね？



父「さとみ、なんでAがムニ？」


父、聞かなくていい！



ムニ＝ムニムニしてるからなんて言わ…




「唯一無二のムニ」




ゆいいつむに……


え？




『唯一無二？！』




「そ。お前はオレの唯一無二やん？唯一無二の大事な存在じゃん？」




……。



『えーー？！』



「うるさっ」





『いやいやいや！違うでしょ？！ムニムニしてるからでしょ？


私が最近太ったからムニなんだよね？


さとみがつけるあだ名なんてそんな程度じゃん！


絶対そうだよね？』




「は？なんやそれwちげーわ。オレ、そんなデリカシーない思われてんの？」





『…うん』




メンバーさんは、さすがや！なんて笑ってる



「ちがう。唯一無二の無二だから」




えぇっ？！さとみ…そんな嬉しいこと言うなよ




だって、、、




『泣いちゃう』




「はぁ？！」




驚くさとみを尻目に、泣いてやりました

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