先生に片想い、先生の片想い〜黄〜

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「お。さぼりか」


グランドで体育の授業をぼーっと眺める私にイケボで話しかけたのは桃瀬先生


黄瀬先生と桃瀬先生でこの学校の人気を二分している



『サボりじゃないです。見学です』


「あそ」



先生は私の隣に腰をおろした


『風邪ひいてるからあまり近いとうつりますよ』


「べつに〜。しかし暑いな」



先生が見上げた真っ青な空には雲ひとつない


風邪気味の私にはこれくらいの暑さがちょうどいい




「A、最近どう」

『ぼちぼちです』

「なんでも楽しいです！！って年頃女子がぼちぼちなん？w」

『可もなく不可もなくです』

「ばばあかよ」



この桃瀬先生とは担任としても、教科担当としても接点がない


有名私学でクラスがたくさんあるから仕方のないこと。


卒業までに全教員、同級生の名前を覚えるなんてムリ！は
あるあるじゃない？



なのに日頃からやたら話しかけてくるし名前で呼ぶし



『先生なんで私にそんな絡んでくるんですか』



「あー、気になる？まあ同じだし、似てるからなぁw」



『同じ？似てる？なにに？』




「あやべっ、校長に呼ばれてたんだ。じゃ、おだいじに〜」



先生は私の髪をクシャっとして校舎に戻って行った





同じだから？

似てるから？？
　




『謎だけ残して立ち去るなぁ！！』

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