先生に片想い、先生の片想い〜黄〜

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先生が借りてきたDVDを鑑賞した2日目。


オススメの漫画をそれぞれ持ち込んで交換読みした3,4日目。


さすがに補講の実績を残さないとねってモーツァルトのレポートを書いた5日目





「Aちゃん何かしたいことある？」


補講最終日、6日目の今日はそう言われて先生にギターの弾き語りをリクエストした。


先生は綺麗な声でたくさんの歌を聞かせてくれた


この数日で、おかしな嫉妬や先生の好きな人のことなんかどうでもいいやって思えてて。



それなのに弾き語りの最後に今流行りの恋愛ソングを歌われた瞬間、

失恋した日と“あの日”が蘇ってきて涙が溢れた


女心は自分でも予想がつかない



なんだかんだ6日間、先生とおうちデートをしたみたいで楽しくて

それも終わってしまうんだという現実も涙するきっかけになった





黄瀬先生は黙って背中をさすってくれている



“なんで泣くの？”って聞いてくれたら、今の苦しい想いを打ち明けられるのに


もしかしたら先生は全部わかっていて、それが面倒で何も言わないだけなのかもしれない




私の涙が落ち着いた頃、先生が口を開いた


「…Aちゃん。明日の補講は水族館でいい？」


『え？！あした？水族館？』


「うん。補講最終日は校外学習」


『えっでも、補講は今日までじゃ…』



うちの学校は平常時、月から土までの6日間授業だからてっきり今日で終わりかと…




「ボク1週間て言ったけど？」


“ 夏休み1週間、今日のペナルティとして補講ね”



確かに言った。

でもまさか先生と2人で校外学習なんて思っても見なかったから



「明日、渋川駅で10時に待ち合わせ。」



…デートみたい！

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