【SLAM DUNK】山王工業のもう１人の天才 Ⅱ (ページ46)

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蟠りページ46

昔は大好きだった

それこそ沢北(アイツ)のように、
あの時の俺はバスケ馬鹿だったのかもしれない

一緒にバスケをしてくれた幼馴染みに、

それを応援してくれた家族

俺は人よりも目が良くてバスケの才能もあったらしい

一体なぜこうなってしまったのか、俺は何処で道を間違えたのか

今日も左足の膝を眺めながらそんな事を自問自答しては答えは出ない問いに頭を抱えたくなる

『…ハッキリしないといけないのはわかってるよ…』

わかっているのに決められない

好きと嫌いが頭の中をぐちゃぐちゃに掻き乱して自分をよくわからなくさせているだけだ

「…蒼月、あのさ」

体育館で会った沢北の声も聞こえていないフリをして仕事をする

どうすればいいのかわからないのに、誰にもそれは相談しない

＿＿＿きっと、山王(ここ)にいる人には理解してもらえないから

「蒼月」

『んっ』

ふと深津さんに両手で顔を挟まれて深津さんの方に顔を向けさせられる

いつも通りの、何を考えてるのかわからないポーカーフェイスがAを見つめる

「目の下に隈ができてるベシ」

『たまたまですよ…昨日は良く寝れなくて』

「１週間くらい前からあるベシ」

『…』と何も答えなくなるAをじっと見た深津は去り際に１言だけ伝えてきた

「何かあるなら早めに誰かに言っておいたほうがいいベシ」

＿＿＿＿＿＿言うことなんか、何もない

こうして俺は沢北と一度も声を交わすことなく、

蟠りを残したまま全国大会へ＿＿＿＿＿＿

To Be Continued…