【SLAM DUNK】山王工業のもう１人の天才 Ⅱ (ページ36)

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メンバー発表ページ36

ホワイトボードに貼り出されたのは

"全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会 "

世にいう、ＩＨの一歩手前、秋田県予選のトーナメント表が貼り出されていた

どこぞの都会とは違い秋田はそこまで高校の数も多くないため一次予選などは存在しないらしい

１回戦、２回戦、３回戦を勝ち抜けばそのまま準決勝、決勝へとコマを進めるスタイルだという

『…初戦は湯沢高校か』

「そこって強いのか？」

『…いや、全国的にはかなり無名』

湯沢高校、大館工業高校、鹿角高校＿＿＿一通り当たる高校に目を通したがそこまで強いところは今のところなさそうだ

「どんなに強くてもここ数十年はここにのってあるどの高校も全国には出れてないぞ」

何故出れないのかはあえて言わない____

いつの間にかやって来ていた加賀海さんが笑いながら言った。それを簡単に言ってしまうのも王者ならではの風格なのだろうか

「前にも言ったが勿論山王(俺達)は今年もてっぺんを取りに行く。強いやつがコートに出れる…それは前にも伝えてたはずだ」

加賀海さんが言うと同時に監督がバインダーを片脇にはさみながら部員たちの前に歩いてくる

「加賀海の言うとおりだ。＿＿＿無論、ここに入ってきたということはそれなりの覚悟を持つ者の集まりだろうけどな」

堂本監督は手元にあるバインダーの一番上にあったプリントをぺらりと捲った

「今から県予選のレギュラーメンバーを発表する」

「蒼月」と蛍原さんに言われAは事前に言われて用意していたユニフォームを取りに行った

「４番、キャプテン＿＿＿加賀海恭吾」

やっぱりコイツか＿＿＿

周りの空気もそんな事を言っているような感じだった

加賀海さんは真面目な顔をして監督からユニフォームを貰う。笑ってはいなかったがその輝く瞳の喜びは隠しきれていなかった

「５番＿＿＿＿＿＿」

その後も着々とレギュラーを発表していく監督

呼ばれて喜びを爆発させるもの、呼ばれるか喚ばれないのか期待と不安の色を帯びるもの、絶対に呼ばれないだろうと諦めるもの＿＿＿色んな思いを持った人がそこに居た