〇〇しないと出られない部屋in三井寿�� ページ24
カレーを作り始めて早くも30分が経とうとしているとき、Aが口を開いた。
『ねーちょっとさぁ、寿…人参の皮剥けてないし、切り方バラバラなんだけど…こんなの小学生でも出来るよ。』
Aが呆れたように呟き三井が頑張って切っている人参の欠片を指で摘み上げる。想像はついていたが、やはり三井は料理が下手だ。
そんなAに遠回しに『お前は小学生以下だ』と言われた三井はムスッとした顔をして「男に料理なんかできるかよ」と小声で反論した。
『あれ？寿、今は料理男子がモテるんだよ？…こんな様子だと、寿は将来のお嫁さんに呆れられちゃうね。』
あははと笑いながらはAが言った。
”お嫁さん”
その言葉に三井は思わず反応してしまう。
もし、もし俺がAと結婚したのならーーー、その時はこうやって、２人キッチンで肩を並べながら料理をするのだろうか。
無意識にそんな事を考えていた自分がいることに気付いた三井は何を考えてるんだと１人で勝手に恥ずかしがっていた。
でも、いつかそうなれたなら、幸せなんだろうな。
三井が人参をちゃんと切って剥く、という単純作業に手こずっている様子をAは微笑ましいと思いながら隣で料理を作っていた。
昔、互いの両親が仕事や都合で家を開けてしまうときはよく2人でご飯を作ってたものだ。あまり料理の得意じゃない三井と幼すぎるAが作るものの大体は初心者でも作りやすいカレーだった。
今のような感じてキッチンに隣に並んで立ち、お互いに頑張りながら協力してカレーを作り上げていた。
昔の私は不器用だったから上手くできなくて寿がほとんど頑張って作ってくれてたっけ、と思いだしながらAはクスッと笑った。
「なんだ、急に笑って…」
『…いや、懐かしいなーって。昔もこうやって２人で作ってたよね。』
Aの言葉に昔を思い出した三井はあぁ、と反応する。
２人が作ったカレーは具の形もぐちゃぐちゃで、大きさも不揃いで歪なカレーだったけど、笑いながら２人で食べた記憶は確かにある。
そのことを思い出していると、三井も自然と口角が上がっていた。
『…この先も、こうやって２人で作れたらいいね。』
…この先も、か。
その言葉を聞いておもわず三井の顔も綻ぶ。
「そーだな。…俺も、Aと２人で料理をする未来があったらいいなって思ってる」
『その時は料理の腕が上がってくれてたら嬉しいですね。』
「うるせーよ」
料理の完成は近い
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三國(プロフ) - ぼくらいさん» コメントありがとうございます！！楽しんで貰えてるなら幸いです✨これからも更新頑張りますね💪 (2023年1月10日 6時) (
レス) id: db3bdcc075 (このIDを非表示/違反報告)
ぼくらい - いつも楽しく読ませてもらっています❤️🔥 (2023年1月9日 20時) (レス) id: 9239ef16aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三國 | 作成日時：2022年12月31日 9時
