私の苦手な成金野郎。【九井一】

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数年前、私たちは3人姉弟だった

綺麗な髪や容姿の姉と弟、私はそんな綺麗な彼女達が疎ましかった




一緒に遊んで、笑ってる
そんな夢を見た



けれども、あのカレーライスを食べた夜に






はじめくんの姿は無かった












黄菜子「！！はじめくん…っ！」





飛び起きてしまった
辺りを見渡して見ると自分の用意された部屋のベッドに寝かされていたのが分かる




誰が運んだのか記憶が無い


夢を見ていた気がするけど、内容は覚えてない







ただただ、九井一という人物を追いかけないと、救わないとと思うばかりである


誰かいないかと見てみると、部屋に何時も持ってこられているプレゼントとはまた別種のプレゼントがあった


それがなんだか気になり袋の中を見てみる






黄菜子「…これ、」






中には昔馴染みのお菓子が入っていた
九井の家が旅行に行くからとお土産で買ってきてくれたお菓子
赤音はそれを美味い美味いと言ってほとんど平らげたのを覚えている




嗚呼、やっぱり一くんは…自分と赤音を重ねてる


何だか涙が出た
弟のお友達にこんなにも心を掻き乱される


嫌だ、嫌だ
















黄菜子「……はじめくん…」










誰もいない部屋で、静かに泣いていた











＿＿＿＿










それから数日、はじめくんはそれでも姿を表さなかった
ここ最近ずっと見ていないはじめくんの顔

すごく寂しい。。


大分と綺麗になったテラスには色んな種類の花々を植えた
そしてそこには竜胆さんもよく足を運んでくれるようにもなった


竜胆「ウチの兄貴が悪かったな」


先日の件からずっとこの調子…
これではまるで私が悪者みたいで少し居心地が悪くなってしまう

だから私は言うのだ


黄菜子「じゃあ、はじめくんに合わせてください」


すると彼はいつも困った顔をしてそれを隠すように首に手を置く
おぉ…イケメンにしか似合わない首痛めポーズ。。



竜胆「九井は今、アンタに逢いたくないんだとよ」


？それはどういう意味なのだろう
いつもはまた今度な。とかいってはぐらかす癖に


今日は少しばかり返答が違う



竜胆「会っちまったら全部崩れるらしい」



…はぁ？

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