【ワートリ】黒の救世主 2【三輪秀次】

44話 ページ4

「うおっ、危ない…」


2人を倒した直後に、後ろからここにはいないはずの米屋が現れる。…冬島さんのワープか。


「…やっちゃった」


米屋の攻撃により、足を踏み外して転倒。その先には三輪がいた。残りの人は分かれて、私を待ち構えていたのだろう。三輪は拳銃を構えている。多分、あれは…


「結界(バリア)」


シールドではなく、結界(バリア)で防御する。シールドとは違い、私の周りを球体が防御するため、こちらからは一切攻撃できなくなるが、鉛弾(レッドバレット)も防げるものだ。


「！？」


「鉛弾(レッドバレット)も防げるって、やべえな…」


結界(バリア)を解くと、三輪の援護射撃と米屋の槍による攻撃が来る。風間さんと太刀川さんもここに向かっているだろうし、この狭い道では挟み撃ちで死ぬ。でも、この近距離なら…！


「拘束(バインド)」


「…う、動け…」


手を銃の形にして、米屋に向けて撃つようにする。トリオン体をその場に固定したので、これで米屋は動けない。ただ、これは至近距離、最大で1mくらいでやらないと効果がなく、間に物が挟まっていても効果がないので使いにくい。改良してほしいものだ。


「弾幕(バレッジ)」


米屋に向けて撃ち、米屋は緊急脱出(ベイルアウト)。三輪にも当たればいいと思ったけど、流石に無理か。


「米屋までやられたか」


「マジかよ、やべえなこいつ」


風間さんと太刀川さんが合流してきた。この挟み撃ちの状態では不利なので、壁や物を蹴って屋根の上に登る。それを3人とも追いかけてくる。


「はあ…くっそ、早く終わらせたい…」


一旦休憩したい気持ちもあるが、ここで休憩するわけにはいかない。いいところなのだから。転びそうだけど、そんなことを気にしている余裕はない。


「…！」


まただ。冬島さんのワープで、先回りされたようで風間さんが目の前に現れる。慌てて跳躍(ジャンプ)を使って上に跳ぶと狙撃手(スナイパー)による狙撃だ。


「ちっ…」


逃げても狙撃手(スナイパー)の攻撃がくるから避けるのが大変だ。…でも、ここまで撃ってもらったなら後は問題ない。


「シス！」


「了解」


直後、僅かに爆発音が聞こえ、3人緊急脱出(ベイルアウト)した。

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