子供でいたかった【ヒプマイ】 (ページ21)

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ゴリラページ21

「あぁ？なんだよ」

場の深刻さがわかっておらず、Aはヒヤヒヤしながら遠目で見守る

二郎が大人に気を取られているのを言い事に、不良はスタンガンを持ち、後ろからゆっくり近づく、面倒になってきた。

「っ…あぁ"～…！！」

一般人が巻き込まれてるんだ。じっとしている方がダメに決まっている

「ぐっ…！？」

「なんだっ！？」

背後から聞こえる鈍いうめき声に振り返る、すると、一人のスーツの青年が不良を拘束していた。その姿は警察のようだった。

「スタンガンなんて、厄介なもの持ってますね」

ニッコリと爽やかに微笑んでいるのが逆に恐怖であった。まるで、日常生活の会話のよう

「なっ！？お前は…っ！？」

「結構これ、痛いんですよ」

奪い取ったスタンガンを不良の首に当てバチバチ、と、割と長めに当てた。情けない叫び声をあげていて、滑稽だった

「お前っ…！ハマのっ！ラビット…！！」

「ご名答です。僕のことご存知なんて流石ですねー、いや、僕が有名なだけか」

便利屋ラビット、確か、兄が最初にそう言い始めたんだっけ、と名前の由来を思い出した。

「貴方には用があるんで、大人しくしてもらうか眠ってもらいます」

バチバチと、スタンガンを唸らせる、その顔は笑っているのに目は全然笑っていない

「一般人はさっさと逃げて貰っていいでしょうか？」

大人から二郎を遠ざけ、自分の背後に移動させる

「っ…お前っ、一人で大丈夫なのかよっ」

「舐めてもらっては困りますね、僕、その辺の不良とは違うんで」

二郎は、薄暗い街灯に照らされて見えた首筋の痕に気づく

「その痕…」

青年は自分よりデカイ大人を軽々と投げ飛ばし、拘束技を決める、その手際の良さは警察の様だ。極道のように強く、警察の様なテクニック

「さて、貴方には聞きたいことがたくさんあります」

まだ突っ立っている二郎を見て、ため息を一つこぼした。

「いつまでいるんですか？補導されますよ」

そういうと、スマホを取り出しどこかに連絡し始めた。