子供でいたかった【ヒプマイ】 (ページ19)

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嫁ページ19

「お願いします」

「はい、お預かりします」

友達を待たせて学校近くのクリーニング屋に兄のスーツを出す。

「ごめん、おまたせ」

「全然いいよ、早く行こう」

「うん」

放課後、友人と買い物に行く約束をしていたので、定期内にあるデパートに入る

「Aてさ、お兄さんのお嫁さんみたいだよね」

「そうかな？」

Aの荷物には自分以外に、兄の物まである、生活用品や消耗品に困らないのはA柄計画的に補充しているからだ。

「いい奥さん、なるんじゃない？」

「予定無いよ」

彼女は中学の頃からの友達、私が兄の所へ来たばかりの頃、一人だった私の唯一の友達

「お兄さん結婚したら、A、片手に包丁持って襲いかかってそう」

「それ私に限らず45rabbitのファン全員包丁持つでしょ」

可笑しくて二人で大笑いする、想像するとだいぶ物騒だ。

「フードコートで何か食べる？」

「私ポテト食べたい」

買い物が終わると次はお茶、といっても、安いファーストフード店で済ませるのだが

FREE Wi-Fiのある環境でゲームを始める、いつもそうだ。彼女と一緒にいる時はだいたいゲーム

こんな呑気な生活していていいのか、時折申し訳なくなる、左馬刻の兄貴の下についてるだけあって、私も極道の人間だ。それに、便利屋としての顔もある

彼女との関係だって、いつまで続くのだろうか…私は警察学校への入学が決まっている、全寮制でしばらく会えない、卒業すればきっと兄と同じ所に配属されるか極道に入る、どちらかだろう

「イケブクロの男の子とどうなの？」

「どう、て…何もなかったよ」

ただ。ご飯食べて終わったよ、と伝えた。連絡は来ているが、あまり拘るのはよそう、と既読をつけないでいる

「初彼氏、できると思ったんだけどなぁ」

「そんなわけないじゃん」

彼氏なんて、作る気ないし作れないよ