子供でいたかった【ヒプマイ】 (ページ13)

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逆襲ページ13

土地感覚がないため、時々変なところへ出てしまうが、スマホがあるので特に不安に思わなかった。治安が悪いと言えど日本、腕っ節には自信があったし、その辺に関しても鈍く考えていた。

「あれ…曲がるところ間違えたかな…」

一通りの少ない路地に出てしまった。まぁ、時間はまだある、道草食って進もう

「…？」

じゃりっ、と、地面を擦った音が聞こえたので振り返ったが、その瞬間鈍い感覚とバチバチという鼓膜に響く感覚がした。

「くっ…！？」

やられた。背後を取られた。と瞬時に判断できた。これも極道に関わり警察の悪いお兄さんに色々仕込まれたからだろう

「へぇー…やっぱり高校生なんだ。どこ高？」

一人にガッチリ身体を押さえつけられ、もはや抵抗する力さえないAは、どうここを抜け出すか？に思考力を全て持って行った。

どうやら、この前ボコボコにしたイケブクロの不良たちのようだ。まさか、根に持っていたとは思っておらず。こうやって人数増やしてくるとは…

「っ！？」

「へぇー？今日スッピン？」

顎を持たれ、ぐいっ、と顔を上げられる、心底嫌で睨みつける、あぁ、こんな大人数じゃなきゃ勝てたのにな…という負け惜しみも虚しく、いまはただされるがままなのだ。

「やっぱ化粧すると顔変わるなー…」

ジロジロと顔を見定める、その風景に心底怒りが湧いてくる

「お前に女の顔選ぶ権利なんてないっつーの
鏡見たら？不細工」

「なっ！？」

軽蔑したような、失笑したような表情を向ける、そのナメた態度は彼らの怒りを買うには十分すぎたのだ。

「この前のお返し、まだだったよな？俺に恥をかかせたんだ。お前にも同じくらい恥かかせてやるぜ」

「やれるもんならやってみろよ」

強気でいるとは言え、なんの策も浮かばない、あーぁ…泣き寝入りするのかなぁ…？お兄ちゃんに怒られるなぁきっと、左馬刻の兄貴の顔に泥ぬっちゃった。理鷹の兄貴だって優しいからなぁ…

覚悟を決め、目を瞑った。