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k.k after story ページ39

付き合って3ヶ月ちょっと。
季節は変わり、夏。
私は2年生になり
先輩は進学して独り暮らしをしている。


メッセージアプリ上では
先輩のことを慶ちゃん、と呼んで
すっかり敬語も抜けてきたけど。


「慶ちゃん…先輩？」


いざ先輩を目の前にすると
先輩呼びしちゃうし


「ここ教えて…ください」


敬語も抜けない。


毎週土曜日の午後
先輩の家で勉強を教えてもらうのが
まだ新学年で忙しい私たちの
デート代わりだったのだけど。


「んん、敬語抜くの慣れないねぇ」

「…ごめんなさい」

「いいの、いいの。時間はまだ
たっぷりあるからね」

ふんわりと笑うその顔に
また胸が鳴る。


頼ってばっかりじゃいけないって
頭ではわかってるけど
優しい先輩にどうしても
依存して 頼ってしまう。


私も、成長しなきゃ。
慶ちゃんと対等な関係になりたい。


「俺、お茶入れてくるね」


そう言って部屋をあとにした慶ちゃん。

どうしたら対等な関係になれるんだろう。
考えてみたけど この状況でできることなんて

「あ、慶ちゃん…の ベッド」

もうこれしかない、なんて思っちゃって
静かにベッドに寝転ぶ。


「襲ってくれないかな…」


本当はこんなことまだ
私たちには早いってわかってる。
でも、これしかない。


「ただいまぁ、お茶なかったから
ジュースにした…ってA何してんの？」


「ん」

サッと慶ちゃんの方に寝返りをうって
両手を広げる。


すると、慶ちゃんは持ってきてくれたジュースを
机の上に置いて 私に近付く。


そっとベッドに座ったかと思うと
私の両手には収まらず 隣に寝転び
今までにないほど近い距離で向かい合わせた。

「何、襲ってほしいの？」

「え、うん…そう」

「へぇ」


こんな至近距離で顔を見ることなんてないから
心臓がバクバクして止まらない。


「いいの？俺、遠慮しないよ？」

「…大丈夫。慶ちゃんと、対等になりたいの 」

そう言うと慶ちゃんは
少し笑って言った。

「目、閉じて」

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