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『此如何』____マリコ様リクエスト(ロビン逆トリからのトリップルフィオチで、夢主がミルキィーローズに変身して女神様に青い薔薇を授けられ、ジャヤに飛ばされるお話)(中編になりそうなリクだったので都合上割愛してる部分が多々あると思います) ページ22

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「____A、大事な話があるの」

約二週間前、突然私の前に現れた彼女____ロビンは、朝食を食べている最中にそう言った。

「大事な話?」
「ええ。……多分、今日の夜に私は向こうへ帰るわ」

ロビンの言う“向こう”とは、私にとって漫画・アニメの世界だったワンピースの世界のこと。いずれ帰るとわかっていたけれど、こんな早くにその日が訪れるなんて。

「今日の夜って……ほ、ほんとに帰っちゃうの?」
「なんとなく、そんな気がするのよ」

なんとなく____それは曖昧な言葉だけど、直感だ。ロビンは今日の夜、本当に帰ってしまうのだろう。

「……ロビン」
「なあに? A」
「今日はずっと私の側にいて、一緒に遊んでね」
「ふふ。ええ、もちろん」

そのお願いに、ロビンは笑顔で頷いてくれた。ロビンは私の言う通りに、ずっと側にいて遊んでくれた。


____そして、夜はやってきた。
月明かりに照らされているロビンは儚くて、今にも消えてしまいそうだ。

「A、今までありがとう。本当に助かったわ」
「私の方こそありがとね、ロビン。……ねえ、離れててもずっと、私と友達でいてくれる?」
「ええ。もう会えないと思うけれど、Aのことは覚えておくわ。それじゃあ……さよなら」

ロビンがそう言った瞬間、突然現れた時のように眩しい光に包まれる。ロビンの姿が、その光に溶け込んでいく。私は、それを笑顔で見送るはずだった。それなのに、さっきから涙が止まらない。
……やだ、待って。やっぱり行かないで、ロビン!
そう思いながら必死に手を伸ばす。すると、私の身体もその光に溶け込んでいった。それと同時に、意識が遠のいていく。

光が消えた後、その部屋には誰もいなくなっていた。



……目が覚めると、そこは部屋の一室と思われる場所だった。バタバタと慌ただしい足音がする。それは、段々とこちらに近づいているようだった。

「おーい! 不思議女! 飯ができたぞー!」

そう言って現れたのは、麦わら帽子を被った彼____ルフィだった。

「なんだおめェ、起きてたのか!」
「……ルフィ、さん? ……本物?」
「ああ! おめェ、俺のこと知ってんのか? 」
「い、一応……」

そう答えると、彼は嬉しそうに笑った。

「そっか! 元気そうでよかった!」
「助けてくださったんですよね……? ありがとうございます」
「礼なんていらねェよ! 食えねェし。それよりお前! ____俺の仲間になれ!」

太陽のような眩しい笑みで、彼はそう言った。


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シオン(プロフ) - ムムチーさん» そう言って頂けて嬉しいです!こちらこそ、素敵なリクエストをありがとうございました! (2020年4月9日 11時) (レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
ムムチー(プロフ) - ありがとうございます!!宇髄さんが派手派手にかっこよくてキュンキュンでした!!本当にありがとうございました!!!! (2020年4月8日 19時) (レス) id: c20b5adaac (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - ムムチーさん» リクエストしてくださった小説ができました!何ヶ月もお待たせしてしまい、申し訳ありませんでした! (2020年4月8日 18時) (レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - リアビーバ-さん» こちらこそ、素敵なリクエストをありがとうございました!またの機会があれば是非よろしくお願いします! (2020年2月16日 11時) (レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
リアビーバ- - いえ、全然大丈夫ですよ!!!ありがとうございました!また機会があったらリクエストしますね♪ (2020年2月15日 15時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シオン | 作成日時:2019年4月25日 23時

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