お見合いをしたら。【名探偵コナン 工藤新一】____リアビーバ-様リクエスト ページ18
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まだ結婚を焦る時期でもないし、結婚したいとも思わないのだが、なぜかお見合いをすることになった。
なんでも、相手は母の知り合いの息子だとか。聞いたときにはへぇ、そう。くらいにしか思っていなかったのだが、その息子が巷で噂の名探偵、工藤新一だという。
いや、母の人脈どうなってるんだ。というか、そんな相手と私が釣り合うとでも?
そう思い、最初は断ろうとしたが母の無言の圧力に見事に負け、お見合いの日を迎えた。
お見合い当日。
私たちがホテルに着くと、もう既に工藤家の皆さんは待っていた。うわ、遠目から見ても美形家族だ。
「貴女がAちゃんね? 写真でも見たけどやっぱり可愛いわ!」
「あ、えっと、ありがとうございます……!」
美人に褒められると、お世辞でも嬉しい。ほんとにお母さん、どうやってこんな美人と知り合ったんだ。
「ふふっ、そんなに緊張しなくてもいいのよ。今日の主役は新ちゃんとAちゃんなんだから楽しまなきゃ! ね?」
「そうね。それじゃあ、私たちはもう退散しちゃいましょうか!」
いや、何言ってんだお母さん。いきなりこの初対面の美形と二人きりだと? ふざけるな。顔面偏差値の差がありすぎて羞恥心で死ぬぞ。それ以前に、初対面の男性と二人きりなんて無理だから!
そんな私の心の声なんて届くはずもなく、お母さん達は私たち二人を残して、あっさり何処かへ行ってしまった。
私と彼の間に、重い沈黙と気まずい空気が流れる。
「……えっと、まず自己紹介から。俺は工藤新一です。今日はよろしくお願いします」
ああ、笑顔が引きつっていらっしゃる……。
そうですよね。私とお見合いなんて嫌に決まってますよね。相手からは言いにくいだろうし……よし、ここは私から言おう。
「私はAAといいます。こちらこそよろしくお願いします。……あの、工藤さん」
「はい、何ですか?」
「始まったばかりでこんなことを言うのはあれなんですが……このお見合い、母が勝手に進めたお見合いで、元々乗り気じゃなかったんです」
「え?」
工藤さんが目を見開く。
その瞳が悲しげに揺らいだことに、私は気づかなかった。
「工藤さんの表情が強張っているように見えたので、もしかしたら私と同じで、このお見合いが嫌なんじゃないかって思ったんです。困りますよね、勝手に親が決めたお見合いなんて」
「それは違います!」
がたん、と机が大きな音を立てる。その時の工藤さんは、少し焦った様子だった。
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シオン(プロフ) - ムムチーさん» そう言って頂けて嬉しいです!こちらこそ、素敵なリクエストをありがとうございました! (2020年4月9日 11時) (レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
ムムチー(プロフ) - ありがとうございます!!宇髄さんが派手派手にかっこよくてキュンキュンでした!!本当にありがとうございました!!!! (2020年4月8日 19時) (レス) id: c20b5adaac (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - ムムチーさん» リクエストしてくださった小説ができました!何ヶ月もお待たせしてしまい、申し訳ありませんでした! (2020年4月8日 18時) (レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - リアビーバ-さん» こちらこそ、素敵なリクエストをありがとうございました!またの機会があれば是非よろしくお願いします! (2020年2月16日 11時) (レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
リアビーバ- - いえ、全然大丈夫ですよ!!!ありがとうございました!また機会があったらリクエストしますね♪ (2020年2月15日 15時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シオン | 作成日時:2019年4月25日 23時