10話 ページ11
俺は錆兎と共に行動したが、Aは山に入ると俺たちとは別の方へ走り出した
これじゃ鱗滝さんが俺たちと一緒に行かせた意味がないじゃないか
そう、思っていた矢先だった
「義勇っ!」
手鬼
右目が痛い、きっと鬼にやられた
いけない、俺も、立ち向かわなくちゃならない、のに…
「義勇っ、錆兎は任せて」
そう言ってAは手鬼へ向かっていった
俺だけ、情けない
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「聞いたか?山の西の方、俺らより年下の女子がほとんど倒したらしい」
「東もほとんどのやつ倒したヤツいるんだろ?」
いない、いない、いない
錆兎も、Aも、どこにも
俺だけ、手鬼から逃げてきた
しかも、1匹も鬼を倒してない
こんな奴が生き残ってどうする
俺が、鬼殺隊に入る資格が…
後ろの方で、ザワザワしてきた
後ろを振り返ると見覚えのあるあの着物
「え、やばいぞ
血だらけだよ、着物真っ赤」
「ほら、あれが例の西の…」
決して明るい色ではなかった着物でも血の赤色が目立つほど、半分以上が血に染っている
錆兎は…?どこにいる?
いくら見回しても錆兎はいなかった
目が合ったAは脱力したように俺に近づいてくる
倒れかけたAを慌てて抱きとめた
背中に回された手にぎゅっと力が入る
「ごめんね、私、錆兎のこと、
助けられなかった」
「そんなこと、ないっ
Aが、生きてただけでよかった…」
抱きしめた体は細かった
年相応の幼い泣き顔を見せて泣く姿に、何も言えなかった
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美穂(プロフ) - 終わってしまって寂しいです (2022年8月19日 6時) (レス) @page20 id: c0f42fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
天霧(プロフ) - とても面白いです。続きが気になります。更新頑張ってください応援してます!! (2021年9月28日 21時) (レス) @page20 id: 8490818b21 (このIDを非表示/違反報告)
白角(プロフ) - 将来の夢は推しの嫁さん» ご指摘ありがとうございます。校正で気付けなかったのでとても助かりました。今後ともよろしくお願い致します^^ (2021年1月4日 15時) (レス) id: b2271dc12b (このIDを非表示/違反報告)
将来の夢は推しの嫁(プロフ) - 急にコメントすみません!猗窩座は上弦の参だったと思います!いつも楽しく読ませて頂いてます!頑張ってください! (2021年1月4日 15時) (レス) id: 4900f70c51 (このIDを非表示/違反報告)
白角(プロフ) - 日番谷冬獅郎が大好きな人さん» ありがとうございます。そう言っていただけると励みになります! (2020年4月8日 16時) (レス) id: b2271dc12b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白角 | 作成日時:2020年4月2日 12時