第6話 ページ6
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さぁ!行こう!と、勢いよくさつきに言われ席を立つ、可愛いは地味に正義なんだな、と繋がれた手を見る、逃げられないようになっている、振り払う事は簡単だが、あまりよろしくないだろう
転校初日から連れ回すのも正直どうかとは思うけど。
「うちの男子バスケ部はとっても強いんだよ!
幼馴染で大ちゃ…青峰君って子がいるんだけど
あいつバスケバカで、1年なのに一軍になったの」
自分の事のように嬉しそうに話すのを見れば悪い気はしないけれど、青峰は確か、とあるアニメの犯人みたいなやつ、ザリガニ、俺に勝つる、勝てる?…なんだっけ。
一軍…。
そう言えば人が多いしこの学校にはそんな制度があったんだっけ。
ぼそっと口に出したのが聞こえていたらしい。
そう!と、返事をしてくれた。
「今まで最初のテストで一軍行った人いなかったんだけど
今年は青峰君と他にも数人!」
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なるほど、キセキの世代で、間違えなさそうだ、ならばこのまま向かうのはあまり好ましくないだろうけど、直ぐに用事があると言って撤退するのが得策のようだ。
流石、マンモス校とだけあって広いが、場所を覚えないと後々不便だ、しっかりと覚えなくてはいけない、体育館も一つではない
流石金持ち系と言うべきか、設備はしっかりしているし、何と言ってもきれい
掃除とかも大半は業者ってところに思える。
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「着いたよ!」
綺麗だななんて、そんな事を思ってしまう、
登校した時にも思った事だった、公立中学高校とは線を引いて違うと言える。
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きっと私立なんだろうな、それが分かったところで、中に入るのを辞められたりはしないようだけれど、手招きされて体育館シューズに履き替え中に入る。
順応力なんて、ないかと思ったけれど、勝手に時間は進むのだ、明らかに不純物なはずなのに、誰もそれに気づくことなく、このまま過ごすというのだろうか、勉強に部活、そんな事をしたら本当にただの中学生のよう。
考えててもキリなんかないけど、考えるのをやめてしまえば前に進めない、行動の取り方がわからない、それでも一歩踏み出すしかない、そうしないと、今いる場所でさえ崩れ落ちてしまいそうだ。
だから思う。
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「さつき、ありがとね。」
あなたが笑顔で話しかけてくれた時、ほんのちょっとここにいても大丈夫かもしれないと思えたのだから。
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ロキ★(プロフ) - カノンチェリーさん» そうですね!暇があるときいいや暇がなくても見させてもらいます<●><○>カッ (2015年9月15日 23時) (レス) id: 019b673aa1 (このIDを非表示/違反報告)
ロキ★(プロフ) - 面白いですね♪頑張ってください! (2015年8月22日 1時) (レス) id: 7f7e69e28f (このIDを非表示/違反報告)
雷也(プロフ) - 初めまして.! 作品を見ていたら見かけたので拝見しました!!会話だけでなく表情がされていて読みやすかったです.笑 頑張って下さい! (2014年1月27日 2時) (レス) id: 34fac37067 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カノン | 作成日時:2014年1月27日 1時