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33話 異変なしとのことで ページ35



一方、先日の上弦の陸との戦いの末、引退をやむなくされた元音柱・宇髄天元はある一通の手紙に頭を悩ませていた。


彼はつい先刻まで遠くの街にある花街までの調査任務に隊士数名と向かっていたのだが、お館様直々の命によって呼び戻され、おとなしく帰路を辿っている最中だった。

そして現在、途中で日が暮れてしまったため立ち寄った宿屋にて鎹鴉からの言伝を受け取ったのだ。

しかしそれが珍妙なもので、残してきた時透と紲条が任務に向かった先に上弦の弐の痕跡などなかったのだという。



「宇髄さん、どうしました?」



同行していた竈門隊士こと竈門炭治郎が宇髄の右脇からひょこりと顔を覗かせた。



「いや…まぁかくかくしかじかなんだけどよ、これはあいつらだけじゃ苦労する任務かもしれないな」

「その手紙の内容だと、上弦の弐は現れてなかったということですよね?それってむしろ良いことなんじゃ…」



その事について、宇髄は最初に手紙を読んだ時からずっと考えていた。そう、目撃情報があったはずの上弦の弐は実際には現れていない、血鬼術の痕跡もない。だが鎹鴉は嘘をつかない。ならその情報元が黒ということになる。

情報は街全体から伝えられている。ということは誰かが何らかの意図を持って鬼殺隊を欺こうとしているということになるが、動機や上弦の弐の名を語った理由などがはっきりしない今、他の柱に比べてまだ経験の浅い時透や、任務には忠実だがどこか抜けたところがある紲条だけじゃ対応しきれないだろう。



「…………俺が戻るわけにゃいかねーんだよな…」



柱として、隊士として、お館様の命令に背くわけにはいかない。だからといって時透以上に経験が浅く階級も低い竈門達を行かせても意味は無いようなものだし…

考えた末、宇髄は筆を取った。
サラサラと必要事項を記して、御館様に届けるようにと鎹鴉に言いつける。


手紙の内容は、時透無一郎並びに紲条Aに一時帰還を命ずるようにと御館様に推奨するものだった。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎   
作品ジャンル:アニメ
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ほしいも(*^^*)(プロフ) - 設定めっちゃ自分の好みでした!(笑)更新少しずつでいいので頑張ってください〜!😁 (12月13日 16時) (レス) @page40 id: 88768a4726 (このIDを非表示/違反報告)
向汰(プロフ) - 空桜さん» そう言っていただけて嬉しいです!それに、私以外にも頑張っている方がいらっしゃるのだと思うと少し肩の力が抜ける気がします(´˘`*) 試験頑張ってください。応援しています (2019年9月23日 1時) (レス) id: 1112aaa288 (このIDを非表示/違反報告)
空桜(プロフ) - 待ってますね!私も就職試験あります。お互い頑張りましょう! (2019年9月23日 1時) (レス) id: e5333279ca (このIDを非表示/違反報告)
向汰(プロフ) - 何卒さん» ありがとうございます〜〜!気長にお待ちください(´˘`*) (2019年9月22日 21時) (レス) id: 1112aaa288 (このIDを非表示/違反報告)
何卒 - めっちゃ気になるところで終わってしまってウズウズしてます。笑 続き楽しみにしています! (2019年9月21日 1時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:向汰 | 作成日時:2019年8月25日 1時

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