我々、イカなり。 (ページ17)

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＊ｼﾞｭｳｺﾞ＊ページ17

翌日。
いつもよりも早くセットした目覚ましがジリリリ、と鳴る。
腕を伸ばしてアラームを止めグググッと伸びをする。朝の日差しが漏れているカーテンをパッと開けて。スウっと息を吸い込む。

「…っはぁ、今日は絶好のバトル日和やな！！」

そう言ってみたかっただけでもある。
だが、そう言ってみることでテンションが上がるかな、とかそんくらいの気持ち。

実際上がった。

着替えて飯を食べて。
歯磨きして顔を軽く洗って。

「見た目よーし、ギアの調子よーし、ブキよーし、荷物よーし！！」

鏡の前に立って指差し確認(笑)をする。

いってきまーす、そう声を上げてから部屋を出た。

いつもの待ち合わせ場所に向かうとショッピくんがもう着いていた。まだ15分前なのに。

ショッピくんはこちらを発見したのか軽く手を振って手招きをした。

「お、ちゃんと今日は来れたんや。時間前に」
「一言余計ですぅ。それよりいつもこんな時間なん？」

15分前につくことに習慣ずけているのか。もしそうなら尊敬する。あくまで尊敬するだけだが。
誰が真似すると言った？？

「いや、いつもは…5分前くらい。なんか目ェ覚めてん」
「へぇ…」

楽しみにしとったん？
なんていう言葉を彼に向けたらもれなく攻撃されそうだから、口には出さない。

それから軽くショッピくんと駄べりつつ、ほか2人の到着を待った。

集合時間5分前に2人は着いて、俺を見ては驚いていた。

「ほんまにちゃんと起きれたんやな…」
「いや失礼やんゾムさん…。いやでもに珍しいですよね。他に誰かが居てるってこんな効果あんねや…」

「ちょくちょく失礼やのう…。いやまぁ自分でも珍しいとは思うけども…」

思うけども！！
それを口に出さへんってのがオトナやろ！？

それをわかってなのかは知らないが、2人…いや3人はクスクスと笑い続ける。いやショッピくんなんか爆笑寸前やんけ。

「(表情で何考えてるんか分かりやすい…んははっ)」

あぁ、こういう時にシメれない自分の弱さがもどかしい。

「ふふっ……ふっ、っ、よし。ギスメモのヒト達も待ってるやろうし、はよ待ち合わせ場所にいきましょ」

ショッピくんが笑い終わって、漸く本題に入る。

5分前に集合したのに意味なくなったやん…？？

なんて考えつつもやはり勝つのはこれからの試合…ギスメモのヒト達のこと。

んふ、強くなれるかなぁ…

勝てるかなぁ…

役に立てるかなぁ…