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俺のことをどう思ってる? ページ33
「おーい!切永ー」
遠くの方で主の声が聞こえる
幻覚か・・・それとも本物か・・・
『・・・主?』
「って、こんな所にいたのか切永」
主の顔は何か・・・疑っているような顔つきだった
『何か、ご用ですか?』
「いや、御用って訳じゃないが・・・
正直に答えてくれ
お前は俺の事を避けてるな?」
『私が?』
「お前が」
『あなたを?』
「俺を」
『・・・避けている・・・ですか』
「あぁ」
私が、主を避けている・・・か
『いえ、多分無意識かもしれません
私は、人によって実践用に作られ
人間に本体を奪われ
私自身で元主様を殺しました・・・
私は、この手で元主を殺したのです
恐らく、怯えているのでしょう』
「怯えている?」
『えぇ、刀としての約目を奪われ
見世物としてでは無く
社に閉じ込められる日々
挙句の果てには、崇められる・・・』
そう、人間は悲しい生き物
私は、その場しのぎで笑って
一人ぼっちで泣いて
何が、御神刀だ・・・
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作者名:伊織(元三日月) | 作成日時:2020年6月2日 21時