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粟田口の叔父上 ページ19
『ところで、薬研』
｢どうした･･･あぁ｣
私の視線で察してくれた
なかなか気配りが出来る短刀だ
｢鳴狐の叔父上か･･･行ってきていいぜ｣
『礼を言う、ありがとう』
鳴狐･･･粟田口派の打刀
彼らとは兄弟ではないが彼は彼なりの
立ち位置がある
｢おや？どうしたのですか？烏切殿｣
腹話術か何かか？
『いやぁ、なに
少し涼みに来たのだよ鳴狐さん』
｢･･･鳴狐でいいよ｣
『ありがとう･･･して、君の方に乗っているのは』
｢おぉ！紹介が送れましたな！
私はお供の狐にございます｣
『では、お供と呼ばせて頂くよ』
｢･･･ねぇ、鶴丸と兄弟ってホント？｣
『あぁ、そうだね』
｢･･･鳴狐には、兄弟がいない･･･
だから、よく分からない、どう接すればいいのか｣
『私も初めは戸惑ったさ
初めて見た弟にね』
｢あなたは･･･どうしたの？｣
『自分らしく接した』
｢自分らしく･･･か
うん･･･頑張ってみるよ、ありがとう
それと、一期の事も
一期はすぐに溜め込むから･･･｣
『溜め込むとすぐに分かるものさ
礼には及ばないよ
それに、薬研にも同じことを言われた
似ているのかもね』
｢⸜(*ˊᗜˋ*)⸝･･･ホント？嬉しい｣
｢助かりました！烏切殿｣
『烏切じゃなくて切永でいいよ』
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作者名：伊織(元三日月) | 作成日時：2020年6月2日 21時
