ハート乱用する系上司に日々苛ついています【文スト】

ハートが26個 ページ46

まあ何はともあれ駐車には成功した。借り物の車だから擦ったりしたら中也さんに土下座をする羽目に…。

『では皆さん、お名前を伺っても？』

ゆっくりと子供達の顔を見回して云う。いや、誰が誰なのかは資料で見たので知っては居るけれど、コミュニケーションは大事だからね。

「人に名前を聞く時は自分から名乗るものだと思うよ、…おねーsｺﾞﾎﾝお兄さん」

んーと、まあ。そうだよね。其れが普通か。まあ当たり前だよね。

『じゃあ、私からですね。私は森見。太宰さんの補佐役をさせて頂いている者です』

意地でも名前は言わないStyleを突き通す。こんな子供に知られたところでダメージ何て皆無なのだが、まあ、念には念を入れて。

「治くんの？じゃあマフィアなの？」

くりくりとした可愛い目を向ける咲楽ちゃんに心の中で悶える。お忘れだろうが、私は幼女至高主義だ。つまり、咲楽ちゃんはストライクゾーンど真ん中の年齢なのである。

『ええ、織田さんとは親交が無いのですが、私の様な一介の構成員は銀の託宣を使われては逆らえませんので』

それ以前に子供が死ぬのは嫌いだし。前途ある子供を殺すとか本当気が狂ってるとしか思えないもの。だから、私が初めて殺したのは……。
いや、その話は要らないか。

「銀の託宣？」

首を傾げて私の言った言葉を復唱する真嗣くんに分かるように軽く説明する。

『銀の託宣とは、構成員を顎で使える紙切れの事です。首領より直接頂く事しか入手する方法はありません』

本当に面倒な紙切れだ。其れを持った人間に何を命令されても、受け入れなくていけない。拒否した時点で、其れは組織への裏切りとなり、処刑される。そうそう、あの顎を砕かれるあの方法で。

ーー
何気に刳いですよね。あの報復方法。
敷石噛ませて後頭部蹴りつけるとか痛い以外の何者でも無いですよ…。

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