情報提供32回目(あっすん) ページ34
そう考えた後、ふとそうなった場合また一人になるのだと思うと少し悲しいなと思った。
「どうしたんですA君。手が止まってますよ」
「そう言いながら容赦なく攻撃入れないでよ?」
だが、それも一瞬でドス君の声に引き戻されて僕は止めていた手を動かして格ゲーの自分が動かしているキャラで容赦無く攻撃してくるドス君の攻撃を防ぐ。
「くっそ!端にはめられた!」
「ふふ、これでまた僕の勝ちですね」
そして結局ゲーム画面の隅に追い込まれはめ殺しにされて十回中十回も負けた。
うん、ドス君手加減とかしてくれなさすぎてヤバイわ。
「これはゲームと言えど勝負ですから」
「だから心読まないでってば。まぁ、楽しかったから良いけど」
そう言ってからゲーム器を放り出して寝転がる。
ぼんやりと天井を眺めてこの関係が続けばいいと内心思って居るとドス君が僕の顔を覗き込みながら少し考えていた。
「どうしたのドス君」
「いえ、少し考え事を…」
そう濁す様にして答えるドス君に少し首を傾げるがドス君の心なんて読めないために直ぐ様思考を放棄した。
そんな僕の心をやはり読んでいたのか少し笑いドス君は立ち上がる。
「さて、僕もそろそろ帰りますね。もう時間ですから」
「あ、本当だ」
その言葉に寝転びながらリビングにある時計を見て起き上がる。
「お見送りするよ」
「玄関迄で結構ですよ」
僕が駅までついてくると分かって居たのかそう言って笑うドス君に僕は顔をしかめた後笑う。
「また、此方に来たら来てねドス君」
「えぇ、機会があれば必ず」
その言葉に内心喜びながら玄関迄ついていく。
「じゃあねドス君」
「えぇ……」
僕が手を振りながら言うとドス君はそう答えてから僕を見て口を開く。
「A君。もしよければ…」
「死の家の鼠に入るつもりは無いよドス君。僕は君と居たいとは思うけどそれは友人としてだからね」
だが、僕は直ぐ様ドス君の言葉を遮りそう言って笑った。
その言葉にドス君は相変わらず感情の読めない笑みを浮かべた。
「そうですか。残念です。では、また機会があれば…」
「うん、またね」
そう言って僕とドス君は別れた。
ーー
めっさ更新遅れましたすんません…
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