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『………それで?私が言った事ではあるけど、殺人事件の提供ってどうしたらいいのかしら。私は無関係だから現場にも入れないし、あなただって入れてくれないでしょ、』

堤「……約束は約束だからな。……今後は俺が持ってきた事件の捜査に限り、現場に入る事を許可します。」

『………マジ?』

八尋「お嬢様、言葉遣いが汚くなってますよ。普段そんな言葉使わないじゃないですか。」

『……驚くと慣れない言葉が出てくるものね。』

堤「マジだ。来い。」

『……………。』

八尋「…………。」

堤「……執事ちゃんも来いよ。」

八尋「はい、同行させていただきます。」

『やったわね、希詠。』

八尋「はい、全力でサポートさせていただきます。」

堤「じゃ、今から行くから準備しろ。」

『え、今から?まだ朝ごはん食べてるんだけど、』

堤「うるせぇ、行くぞ。」

『あ、ちょ、ちょっと待って、服だけ着替えさせて。希詠、あなたも着替えてきなさい。さすがにそれだと動きづらいでしょ?こんな事もあろうかと着替え用意しといたわよ。』

八尋「そんな事まで……ありがとうございます。」

『じゃあ着替えてくるわね。……覗かないでよ?』

堤「覗くか馬鹿。」



堤「うん……いや、まぁな?どんな服装か確認せず、車に乗る前も何も言わなかった俺も悪いよ。だけどなぁ……お前らなんだその格好。」

『あら、探偵は大体こういう服着てるでしょ?』

堤「着てねぇよ、小説の読みすぎだ。」

ムロ「ただムカつくけど……似合ってません?」

堤「いやまぁ似合ってんだけど。」

『希詠も似合ってるじゃない。サイズ大丈夫?』

八尋「はい、大丈夫です。……少し恥ずかしいですけど。」

『大丈夫、可愛いわよ。……じゃ、早速捜査しましょう。』

堤「おい、虫眼鏡まで持参してんじゃねぇよ。」

ムロ「ノリノリだな。」



『かなり豪華な書斎ね……大きなスピーカーまである。』

八尋「黒焦げですね……。」

『指紋も見えないくらい焦げてる……どうやって一之瀬慧だって分かったの?』

今田「まず第一に一之瀬本人が現場である屋敷から見付かってない事です。ですが荷物は置いたままだった事、靴もそのままだった事。被害者が着用していたジャケットが一之瀬の私物だった事から一之瀬の遺体だと分かりました。」

『DNA鑑定も通らなかったの?』

今田「全てが焼けてしまっていて……かろうじてこの遺体本体から分かったのは身長くらいです。」

『ちなみに死因は?』

・→←第二話 親愛なる友よ



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作者名:花火2016 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年1月18日 21時

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